30代の転職「声かかる人・かからない人」の決定差 自分の実力さえ発揮できればいいわけではない

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まず、この3つは必要です。しかし、できていても、声が「かかる人」と「かからない人」に分かれます。それは、「フォロワーシップ」がある人かどうか、です。フォロワーシップとは、上司をサポートするスキルであり、姿勢のことを言います。別名、「できる部下力」とも称されるチカラ。組織や会社の課題を解決するために、上司をサポートするわけですから、まさに「できる部下」の姿でしょう。

優秀な人でありながら、チャンスをつかめていないな、と思う人はいませんか。だとしたら、その人たちは、「自分のため」に頑張っていないでしょうか。きっと、経営者の多くは、社員に「自分のために頑張れ」とよく言います。でも、経営者が抜擢したい人材に求めるのは、もう一段、上のレベル。波長が合うかどうかです。

では、波長とは何か。「一緒に事業を成長させるために頑張ってくれる」かどうか、です。そのバロメーターとなるのが、「フォロワーシップ」というわけなのです。もし、あなたが、社内はもちろん、社外から声がかかる人になりたいのであれば、普段から「フォロワーシップ」を高めておくことは、お勧めです。

フォロワーシップを高めるには?

ここで、フォロワーシップを高める具体的なアクションを紹介しましょう。上司と「コミュニケーションの機会」を持つ普段から、直属の上司と会話の機会を持つことが肝心。

『30代から、どう働くか~お金、やりがい、自由ーー何もあきらめない人生戦略』(大和書房)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

さらには、上司の上司と会話をする機会を持てば、もっと全体の課題が見えてきます。会社が直面している課題の優先順位を把握できますので、必要とされているサポートを理解しやすくなります。

その上で、自分ならどのように貢献できるかを考えます。例えば、新人育成に上司が課題を感じていたら、どんなサポートができるのか。顧客満足に課題を感じていたら、職場で何ができるのか。

私は、フォロワーシップ研修を多くの企業で行っていますが、フォロワーシップを発揮している人は、2割程度。「意識をしたことがなかった」という人がほとんどです。私もそうでした。30歳くらいまでは、自分のために仕事をしていました。「責任者になりたいのは、自分が成長できるから」、そんな邪な気持ちだったように思います。

これでは「仕事はできても、波長が合わない」なんてことにもなりかねません。30代以降は、いかにフォロワーシップを発揮できるかが、大きな差になるのです。

伊庭 正康 らしさラボ代表

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いば まさやす / Masayasu Iba

1991年リクルートグループ入社。営業職としては致命的な人見知りを4万件を超える訪問活動を通して克服。その後はプレイヤー部門とマネージャー部門の両部門で年間全国トップ表彰4回、累計40回以上の社内表彰を受ける。営業部長、フロムエーキャリアの代表取締役を歴任。2011年、研修会社らしさラボを設立。リクルートで学んだ「圧倒的な当事者意識」を持つことや「短時間で成果を出す方法」などをメインテーマに、リーディングカンパニーを中心に年間200回を超えるセッション(営業研修、営業リーダー研修、コーチング、講演)を行い、リピート率は9割を超えている。

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