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激しい論争が「日本SF」の先進性や独自性を磨いた 『SF評論入門』書評

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  • 大澤 博隆 慶応大学准教授 慶応大学サイエンスフィクション研究開発・実装センター所長

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SF評論入門(荒巻義雄、巽 孝之 編著/小鳥遊書房/4180円/472ページ)
[著者プロフィル]荒巻義雄(あらまき・よしお)/日本SFの第1世代の主力作家の一人。1933年生まれ。生涯現役をモットーに作家活動を続けている。巽 孝之(たつみ・たかゆき)/慶応大学名誉教授。1955年生まれ。『サイバーパンク・アメリカ』『パラノイドの帝国』など著書多数。

クールジャパン政策が再度脚光を浴びつつあるが、戦後の日本文化、とくにコンテンツ文化の興隆には日本SFの貢献がある。古くは小松左京や豊田有恒、近年では伊藤計劃や小川哲のように、SF作家の作品や思想は、漫画や映画、ドラマ、アニメ、ビデオゲーム、同人文化、オンライン文化といった形で、日本のコンテンツ産業から文化形成まで、さらには科学技術から思想に至るまで、陰に陽に影響を与えてきた。

激論に磨き上げられた日本SF

では、日本のSF作家・作品の先進性、独自性、批判性はどうやって培われ、磨かれてきたのか。そこにはSF作品や作家に対して鋭く分析し、論を立て、ときには激しく議論してきたSFコミュニティー、とくに評論家たちの力がある。作家も読者も大きな情熱を持ち、その熱量ゆえに激しい論争も起きる。

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