フジ「新人アナいじり」が許せないという人の盲点 被害者と加害者は誰か、本質が見落とされている

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本人が緊張していたかどうかはわかりませんが、動画を見る限り、3人の先輩アナは「緊張をほぐしてあげよう」という意味も込めてあのような言葉をかけた様子が伝わってきました。

もともと生放送におけるCM中の会話には「本番での緊張をほぐす」「表情や口元をゆるめる」などの意味合いもあり、「デビューとなる上垣アナのために沈黙を避けよう」という意図が感じられます。もちろん違う言い方もできたでしょうし、その点は多少の指摘を受けても仕方がないところでしょう。

問題視されているやり取りがCM中だったことを「裏でイジめている」と批判している人もいますが、3人の先輩アナは動画用のカメラで撮られていることはわかっていたのではないでしょうか。また、それ以前にスタジオの出演者たちには「つねに見られている」という意識があり、本当に「イジリ」「イジメ」をしたいのならスタジオの外でするでしょう。

「イジリ」「イジメ」と断罪するには無理がある2つ目の理由は、上垣アナのキャラクターが局内外ですでに知られはじめていたこと。

前述したように入社の段階から、ベテランのような落ち着いた声と振る舞い、髪型とメガネ姿などが番組やネット記事でたびたび取り上げられていました。

また、上垣アナ本人も、「銭湯での長風呂、AMラジオを聴く、地形図を見ながら街歩き(高低差のある地形を偏愛)」などの渋い趣味を語ったほか、教員免許、防災士、二級小型船舶免許、酒類販売管理者の資格取得を明かすなど、新人アナのイメージを覆すような姿を見せています。

本人に聞いてみなければわかりませんが、もしかしたら「外見もそんなキャラクターに合わせて自分で選んでいる」という可能性もあるでしょう。

同じ動画で語られた称賛の言葉

もちろん実力や真摯な姿勢もあるでしょうが、そんな異色のキャラクターも加わって、上垣アナは27日の衆議院選挙特番「Live選挙サンデー 超速報SP」の深夜部門で開票キャスターを務めました。選挙特番では史上最短での起用であり、期待のほどがうかがえます。

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