「70歳を過ぎてもデート楽しい」中尾ミエの恋愛観 若い頃は、もっと「よれよれ」だと思っていた

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和田 そういう時代になってきたのだと思いますよ。遊び方が洗練されてきているし、子どもの頃からそこまで貧しい時代ではなかったわけですしね。

中尾 私は結婚はせずに、パートナーシップで生きてきました。だから結婚につきものの家同士の関係なんてまったく気にしません。私が関係を持っているのはパートナーその人だけですから。あるとき、パートナーから親族のお墓参りに付き合ってくれと言われたけれども、そもそも私は会ったこともない人のお墓でしたから、断りました。

和田 それはそうですよね。本来、そのパートナー同士が結ばれているだけの話ですから、余計な親類縁者は関係ない。でも日本は本当にいやになるくらい、そういう親類縁者の人たちがうるさい国だよね。

中尾 それがいちばん煩わしいから、いっさい、関わらなかったですね。もともと結婚という言葉自体にも拒否反応がありましたから。

男女のあり方だって「人それぞれ」

和田 それだからパートナーとよく続いているのではないですか。

中尾 制約がない代わりにそうなのかもしれません。そこまでいったらもう人類愛、なんて言うと大げさですね。

和田 年を取れば取るほど、パートナーは一緒にいて幸せを味わうためにあるわけであって、逆に相手を縛り付けるためにあるわけではない気がしますけれどもね。そこは考え方を変えないと、うまく年は取れない。

中尾 私は端(はな)から結婚願望がなかったから、自分の人生としてはこれで良かったと思っています。

和田 言ったら悪いけれども、70代でも80代でもいいですが、社会的地位もなくなり、年金暮らしになって、自分で稼いでいるわけでもないのに、現役時代と同じように奥さんに対して威張っている人――現役時代にだって、奥さんに威張っていいわけがないけれども――こいつ、何を考えているんだと思いますよね。

中尾 いろんな人がとやかく言っていたのかもしれませんが、貫き通していれば、もうこの年になれば何も言われません。誰にも迷惑をかけなければ、本人が幸せだと思っていればそれでいいわけじゃないですか。

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