「日本にはないの?」気になって森へ
――「日本草木研究所」とは?
2021年の冬に立ち上げた、日本の可食植物を研究するブランドです。北海道から沖縄までいろいろな山に入っては、そこでおいしい植物、香りのいい植物を蒐集して、活用法を研究しています。
食べ物としての植物に興味を持ち始めたのは、今から6~7年前のこと。私自身、もともとスパイスやハーブが好きで、ふと「日本の森にそういったものはないのか?」と思ったのがきっかけです。スーパーなどでは販売されていなかったので、本当にないのか、それとも使われていないだけなのか、気になって森に入り始めました。
実際に行ってみると、日本の森にもシナモンや胡椒の木が生えているんですね。「けっこうあるじゃん!」と驚きました。そこから事業に発展させていき、今に至ります。
山に入っていく中では、林業の(持続可能性という)課題にも出くわします。最近は「この樹種がお金になりそうだ」といったこともかなりわかってきたので、もともとその木が生えているエリアで数を増やして、供給量を上げていく取り組みなど、より産業化に向けた動きも取っています。