訪日客が「ドン・キホーテ」に必ず足を運ぶ理由 最新決算に驚愕!DQNの店から「みんなの店」に

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ドン・キホーテ
ドン・キホーテはDQN的な場所から、国民的小売店の立場に昇華した。それは一つのジャパニーズ・ドリームといってもいい(写真:Ryuji/PIXTA)

個人的な話だが、中国人の経営者らが訪日するたびに講演を依頼されるテーマがある。「なぜドン・キホーテは絶好調なのか」。それは私が書籍『ドン・キホーテだけが、なぜ強いのか?』を上梓し大好評だったためだ。読んでくれた中国人読者が、繰り返し私に依頼してくれる。

ドン・キホーテはDQNの場所から誰もが集まる場所へ

これまで何度もこのテーマで話し、さらに中国人の経営者をドン・キホーテの実店舗にお連れし、希望者にはアダルトグッズの紹介すらした(私が「ためしに買ってみたら」という推薦を言い訳に買ってみるらしい)。

中国人の経営者からしたら、日本の小売業は世界で一番ややこしい日本人消費者に商品を販売していると映る。だから先端の施策を重ねている店舗にほかならない。ドン・キホーテがどのような工夫をしているのかを知るのは、世界の先端の施策を知るのと同義なわけだ。

そこで私はこのような話からはじめる。「日本人にとって、ドン・キホーテはかつて『行った、という事実も語れないくらいの怪しげな店舗だったんですよ』と。ドン・キホーテの前身は「泥棒市場」という怪しげな店舗だった。接待業の女性と同伴する男性を対象とし、酔っているから余計な商品も買ってくれるはずという笑える方針だった。そして圧縮陳列な馬鹿げたPOPの洪水で人びとを消費に向かわせた。

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