「サガプライズ!」始まる。 佐賀県発の地方創生プロジェクトとは?

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加藤 コラボ、情報発信、フィードバックの三つがセットになっているということですね。

山口 おっしゃるとおり。三つのアクションを仕掛け、そのサイクルを回していこうというわけです。

何度も言いますが、佐賀にはいいものがたくさんあります。ところがそのことを佐賀県民が意外に知らなかったりします。たとえば明治時代、札幌市の都市開発に携わった島義勇という人がいます。北海道開拓の父と呼ばれ、北海道には銅像もあるこの人は実は佐賀藩士なのですが、県民はこの人のことをよく知りませんし、佐賀に銅像もない。でも、そういう立派な人がいたことを知れば、佐賀も大したものだと県民は思うでしょうし、地元に対してもっと誇りを持つようになるでしょう。同じように、コラボで生み出した全国的に有名なものを知れば県民も嬉しいし、そのことで県民自身が佐賀の魅力を再発見するという効果も期待しています。

コラボ第一弾はゼクシィ
自然な出会いを創出

加藤 「サガプライズ!」の第一弾が、リクルート社の「ゼクシィ縁結び」とのコラボということですが、具体的には何をするのでしょうか。

山口 まず9月に東京で「佐賀 ご当地結びフェス」というイベントをします。東京の人たちに、佐賀県の魅力あるモノ、コト、ヒトと出会ってもらう体験型の交流イベントです。もちろんそこでも佐賀のいいものを紹介しますが、大事なのは人と人との交流です。

これは私の持論ですが、すべての経済のベースにあるのが人と人との交流なんです。人と人とが交われば必ずいろいろなことが起きます。佐賀の紹介をしながら自然な形で東京の人たちと出会いをするというのが、このイベントの目的です。

加藤 そこで出会って結婚して、東京の人が佐賀に引っ越してくるかもしれませんね。

山口 そう! そこまでいけばベストです。問題は、自然なきっかけがないこと。「この人と一緒になるのがいいから結婚しなさい」と言われて、加藤さんだったら結婚しますか。

加藤 (きっぱりと)しません。

山口 自然と、「この人とずっと一緒にいたい。家庭をつくったら幸せになれる」と思えるような出会いが大事なんです。「あのときはこうだったね」と後で語り合えるような出会いを、ゼクシィ縁結びとのコラボでつくりたいですね。

加藤ゆり
2005年東京大学に在籍していた1年生時に「ミス東大」に選ばれ、芸能活動を開始。多数の情報バラエティ番組やクイズ番組に出演。著書に『東大を卒業して20代で考えておきたかった「生きる力」のつく本』(マガジンハウス)。1986年4月4日三重県生まれ

加藤 ゼクシィ縁結び以外にもこれからいろいろな企業や人とコラボされていくのでしょうが、コラボする県外の企業にはどういうことを期待されますか。

山口 まず佐賀県に興味を持っていただきたい。佐賀には企業にとってのサプライズもたくさんあるので、そこに気づいていただき、そして力をお借りしたい。

たとえば、既存のものを再構築して、多くの人に評価していただくにはデザインの力が必要です。商品のパッケージデザインをはじめ、街づくりなども含めた広い意味でのデザインの力です。それだけでなく、ブランドの力、発想力、視点など、私たちが持っていない力を加えていただきたいと思っています。

加藤 私自身、今日、知事のお話をうかがって佐賀に対するイメージが変わりました。これからがすごく楽しみですね。

山口 人を大切にしながら世界に誇れる佐賀をつくっていこうというのが「サガプライズ!」です。スタッフは多くはありませんが、県外企業も県内企業もかかわる方々は皆さんチームなので「オール佐賀」とさせていただいて、盛り上げていきたいですね。加藤さんもチームの一員としてぜひよろしくお願いしますね。

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