しまむら「パパ貶す服で大炎上」への強烈な違和感 「パパなら皮肉ってもいい」風潮は未だに存在?

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バースデイのSNS投稿によると、加賀美氏は「社会現象や時事問題、カルチャーなどをジョーク的発想に変換した作品を発表している」。なおバースデイと加賀美氏のコラボは、今回が初めてではない。

コラボ服
(出所:「バースデイX@しまむらグループ」のXより)
コラボ服
(出所:「バースデイX@しまむらグループ」のXより)
コラボ服
(出所:「バースデイX@しまむらグループ」のXより)
コラボ服
(出所:「バースデイX@しまむらグループ」のXより)
しまむらの炎上
(出所:「バースデイX@しまむらグループ」のXより)

この新作アイテムが、発売前日の7月28日にSNSで告知されると、Xでは「パパへのディス(侮蔑)がひどすぎる」「『パパ』と『ママ』が反対だったら大炎上している」「男性の育児参加が当たり前の時代に逆行しているのでは」といった論調から、批判的な反応が相次いだ。

こうした世論を受けてか、発売翌日の7月30日夜に「販売中止のお詫び」が、バースデイの各種SNSに投稿された。

「この度、弊社で販売いたしました『加賀美健』さんとのコラボ商品の一部商品につきまして、ご不快な思いをさせてしまう表現がありましたこと、深くお詫び申し上げます。皆様から頂いたご意見を検討した結果、商品の販売を中止させて頂くことと致しました。今後この様なことがないように、お客様視点に立った商品企画を行ってまいりますので何卒よろしくお願い申し上げます」

この謝罪を受けてもなお、Xでは批判が絶えない。「なぜ企画が通ったのか」「販売前に気づかなかったのか」「炎上は予見できたのでは」といった指摘が相次いでいる。

しかし、インスタグラムに目を向けると、バースデイに好意的な反応が目立つ。謝罪投稿には「ネタに反応するなんて世知辛い」「販売中止はやりすぎでは」「これに反応する人は、心当たりがあるのでは」「いちいち謝罪するとクレーマーが増えるだけ」といった論調から、コラボを擁護するコメントが並んだ。

いまだ残る「パパなら皮肉ってもいい」という風潮

今回のコラボ商品が炎上した、もっとも根幹にあるのは「男女の役割分担」に対して、社会の目が鋭くなっている点だ。つい先日も、大正製薬「リポビタンD」の広告が、女性イメージキャラクターの写真に「仕事、育児、家事。3人自分が欲しくないですか?」とのキャッチコピーを添えたことにより話題となったばかりだ。

なかでも「育児は女性のもの」といった固定観念のもとでの発言は、すぐさま問題視されるご時世と言える。とくにバースデイは、育児まわりの業種だからこそ、より「燃えやすい題材」であると気づけたはずなのだ。

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