モデル冨永愛が40代で見つけた「割と幸せ」な自分 「先を読まず、流れに身を任せて楽しみたい」
「もちろん、失ったものがあるから得られる幸せもある。でも、失うものなんてないほうがいいに決まっているじゃないですか。失うからこその幸せって、そんな自虐的な幸せ、今の時代にはいらない気がする。
これからは、失わずにどう得ていくか、という考え方のほうがいい。それを達成するには、やはり受け入れる側の社会がどう変わっていくか、みんなの考え方がどう変わっていくかということが大切で、大きな意味を持つと思います」
後悔もあったけれど自分の信じた道を行く
著書の中でも、「『こうあるべき』から抜け出す」ことを語る一方で、性教育やジェンダー、親ガチャなど現代の問題を冨永さんなりの視点で咀嚼(そしゃく)し、「これからの時代の女性たちへ」向けてメッセージを送っている。
「誰もが生い立ちや環境に縛られているけれど、そこから解放されることが『生きたいように生きる』ということではない。ある程度の縛りは、きっとみんなある。私自身も全部捨てられたわけではないし、できてはいない。その中で自分がどういう風に生きていきたいのかと考えて続けていくことに意味があるんじゃないかな。
今まで後悔してきたことももちろんあるし、これは違ったんじゃないかなと思うジャッジもある。その気持ちを乗り越えて、自分が自分を信じて生きていけるようになることが、きっと幸せにつながっていくんだと思う」
冨永さんは2023年7月、モデルやアーティストらのキャリアステージをサポートする新会社Crossover(クロスオーバー)を設立した。「モデルの寿命は3年」といわれた時代にデビューし、26年間活躍を続ける中で“才能あるモデルたちを使い捨てにしないために”、セカンドキャリアを見つけやすい世界にしたい。それを自分の人生の後半戦の重要な仕事の1つに位置付けた。
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