東証

松本 大(マネックス証券代表取締役社長CEO) × うちだまさみ(フリーアナウンサー)
「投資はめちゃくちゃ楽しいこと!」
東京証券取引所

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松本 その通りです。もっと言うと、グローバルなビジネスパーソンを目指している学生であれば、金額は少なくても良いので、複数の投資信託や株式に投資してみれば良いと思うのです。今だったら、投資信託も1000円程度から買えるので、20万円もあれば、かなり幅広い資産に分散させたポートフォリオを組めるはずです。こういうポートフォリオを持って、値動きがあった時にその原因は何だったのかを調べる癖を付ければ、恐らく経営者を凌ぐくらいの経済的な知識が身に付くはずです。

うちだ グローバルに分散されたポートフォリオを持つのが一番良いのですか。

松本 これから日本は人口が減少傾向をたどっていきます。当然、経済規模も縮小していくでしょう。そういう状況下で、日本国内のマーケットだけに集中投資するのは、ナンセンスです。しかも、これから1ドル=200円時代が来るかも知れない。現実にそうなった時、外貨を持っていれば欧州旅行にだって行けますが、もしすべての資産を円建てで固めていたら、熱海旅行くらいにしか行けないかもしれません。経済のグローバル化によって、ほぼすべての日本人は、海外と無縁では生きられなくなりますし、日本経済の規模が縮小するのは自明ですから、グローバルなポートフォリオを持つのは、非常に重要だと思います。

フリーアナウンサー
うちだ まさみ

うちだ 分散投資をする場合、どういう基準で投資先を選べば良いのでしょうか。

松本 たとえば10銘柄に分散投資するならば、自分に10人の子供がいて、その10人をどこに就職させるか、という観点で投資先を決めるのが良いと思います。そうした時、恐らく10人全員をIT関連企業に就職させようなどとは思わないでしょう。もちろん、ITなどの最先端企業に就職する子供が1人くらいいてもいい。ただ、3人は自動車などの輸出関連企業。4人は金融機関・・・・・・というように、分けて就職させた方が良いという判断が働くはずです。国別に投資する場合も同じで、10人のうち1人は中国に住まわせるけれども、5人は米国というように、分けて住ませることを考えるじゃないですか。そういう視点で、分散投資先を考えていけば良いのです。

うちだ 最後に「+YOU」の活動についてひとことお願いします。

松本 経済の主役は間違いなく個人です。株主には個人だけでなく、機関投資家や金融機関などがいますが、機関投資家や金融機関の株主を掘り進めていくと、さらに個人や機関投資家、金融機関に分かれていきます。それをさらに深堀していくと・・・・・・、などと突き詰めて考えていくと、法人の最終実質株主は個人に収斂していきます。だから、経済の主役は個人なのです。よく「自分は株式に投資していないから、株価がどうなっても関係ない」という人もいますが、公的年金は個人マネーの集合体であり、公的年金に加入している全国民は、間接的に株式に投資しています。+YOUは、全国民的な活動といっても過言ではないのです。

※松本氏も登壇する「+YOUフェスタ」の詳細はこちら

 

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