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松本 大(マネックス証券代表取締役社長CEO) × うちだまさみ(フリーアナウンサー)
「投資はめちゃくちゃ楽しいこと!」

  • 制作:東洋経済企画広告制作チーム
「一人ひとりがニッポン経済」をテーマに、2012年4月からスタートした東京証券取引所のプロジェクト「+YOU」。日本全国各地で開催している「+YOUニッポン応援全国キャラバン」や、特定のテーマや指標で銘柄を取り上げ、個人投資家の銘柄選びに役立てる「テーマ銘柄」など、投資の意義やその魅力に触れていただくさまざまな取り組みを行っており、全容は「+YOUサイト」(http://plusyou.tse.or.jp/)で紹介されています。そのプロジェクトの応援団に私、うちだまさみが連続インタビュー。プロジェクトに懸ける思い、投資の大切さなどについて話を伺いました。最後は、マネックス証券代表取締役社長CEOの松本大さんです。

うちだ 松本さんは、就職する時にいきなりソロモン・ブラザーズに入社して、ゴールドマン・サックスに転籍。そこで史上最年少のパートナーに就任という、まさに金融界のエリート路線を突き進んできたイメージが強いのですが、初めて投資に触れたのはいつですか。

松本 社会人になってからです。ソロモン・ブラザーズという、当時「キング・オブ・ウォールストリート」と称された投資銀行に入り、そこで債券や為替、デリバティブのトレーディングに従事しました。その後、ゴールドマン・サックスに移って、さまざまな金融トレーディングを経験し、ジョージ・ソロスのような大物投資家との付き合いもありましたが、なぜか株式投資の経験だけがありませんでした。

うちだ 個人的にも経験は無かったのですか。

松本 そうなんですよ。外資系金融機関に属していた頃は、仕事があまりにも忙しくて、個人の資産運用を考えている余裕がありませんでした。もらった給料は銀行の普通預金に預けたまま。ビジネスでは金融の表も裏も知り尽くしたつもりだったのに、個人のこととなると、まあこんなもんです。

うちだ 株式投資の経験が全くない松本さんが、インターネット証券会社を立ち上げたのだから、それも何となく不思議です。

マネックス証券
代表取締役社長CEO
松本 大

松本 90年代に入ってインターネットの情報環境が整い始めた時、いずれインターネットで情報を取りながら、株式や債券をパソコンの画面上でトレードするような時代が来ると確信しました。だから、当時所属していたゴールドマン・サックスに、個人向けのインターネット証券サービスを提供しようという提案を行いました。でも、残念ながら会社の回答は「ノー」。もともとリテールをやっている会社ではなかったこともありますが、ゴールドマン・サックスからは「そもそもお前は株式投資の経験がないじゃないか」と言われました。それに対しては、「株式の経験がない自分でも投資したくなるサービスを考えれば良い。自分こそ格好の想定顧客だ」と言ったのですが、やりとりは膠着状態。このままだとラチが開かないので、ゴールドマンを辞めて、マネックス証券を立ち上げたのです。

うちだ 松本さんにとって「投資」って何ですか。

松本 めちゃくちゃ、楽しいことです。たとえば世界中の株式や債券に分散投資したポートフォリオを持つとするじゃないですか。これは、世界の動きが分かる箱庭のようなものです。それこそ政治や経済、軍事、技術、天候など、ありとあらゆる世の中の動きが、ポートフォリオに組み入れられている株式や債券の値動きに反映されます。それが、もし自分の思うように動いていれば楽しいし、逆に思うように動かなかったとしても、それはそれで、どうしてなんだろうと考える楽しみがあります。

うちだ 経済はどんどんグローバル化していますが、お金ほどグローバルなものはありませんしね。

松本 その通りです。もっと言うと、グローバルなビジネスパーソンを目指している学生であれば、金額は少なくても良いので、複数の投資信託や株式に投資してみれば良いと思うのです。今だったら、投資信託も1000円程度から買えるので、20万円もあれば、かなり幅広い資産に分散させたポートフォリオを組めるはずです。こういうポートフォリオを持って、値動きがあった時にその原因は何だったのかを調べる癖を付ければ、恐らく経営者を凌ぐくらいの経済的な知識が身に付くはずです。

うちだ グローバルに分散されたポートフォリオを持つのが一番良いのですか。

松本 これから日本は人口が減少傾向をたどっていきます。当然、経済規模も縮小していくでしょう。そういう状況下で、日本国内のマーケットだけに集中投資するのは、ナンセンスです。しかも、これから1ドル=200円時代が来るかも知れない。現実にそうなった時、外貨を持っていれば欧州旅行にだって行けますが、もしすべての資産を円建てで固めていたら、熱海旅行くらいにしか行けないかもしれません。経済のグローバル化によって、ほぼすべての日本人は、海外と無縁では生きられなくなりますし、日本経済の規模が縮小するのは自明ですから、グローバルなポートフォリオを持つのは、非常に重要だと思います。

フリーアナウンサー
うちだ まさみ

うちだ 分散投資をする場合、どういう基準で投資先を選べば良いのでしょうか。

松本 たとえば10銘柄に分散投資するならば、自分に10人の子供がいて、その10人をどこに就職させるか、という観点で投資先を決めるのが良いと思います。そうした時、恐らく10人全員をIT関連企業に就職させようなどとは思わないでしょう。もちろん、ITなどの最先端企業に就職する子供が1人くらいいてもいい。ただ、3人は自動車などの輸出関連企業。4人は金融機関・・・・・・というように、分けて就職させた方が良いという判断が働くはずです。国別に投資する場合も同じで、10人のうち1人は中国に住まわせるけれども、5人は米国というように、分けて住ませることを考えるじゃないですか。そういう視点で、分散投資先を考えていけば良いのです。

うちだ 最後に「+YOU」の活動についてひとことお願いします。

松本 経済の主役は間違いなく個人です。株主には個人だけでなく、機関投資家や金融機関などがいますが、機関投資家や金融機関の株主を掘り進めていくと、さらに個人や機関投資家、金融機関に分かれていきます。それをさらに深堀していくと・・・・・・、などと突き詰めて考えていくと、法人の最終実質株主は個人に収斂していきます。だから、経済の主役は個人なのです。よく「自分は株式に投資していないから、株価がどうなっても関係ない」という人もいますが、公的年金は個人マネーの集合体であり、公的年金に加入している全国民は、間接的に株式に投資しています。+YOUは、全国民的な活動といっても過言ではないのです。

※松本氏も登壇する「+YOUフェスタ」の詳細はこちら