東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #経済学者が読み解く現代社会のリアル

企業に損失もたらす「長時間残業」をどう減らすか 「自発的残業」と「非自発的残業」で対応は異なる

6分で読める 会員登録で読める
  • 田中 万理 一橋大学経済研究所 准教授

INDEX

(写真:Luce/PIXTA)

従業員が長時間残業をしている会社はいい会社だろうか。従業員の健康や従業員の家族にとっていい会社でないことは、多くの人の共通認識だろう。

さらにいうならば、会社の損益の観点からも、従業員の長時間残業は損である。

経済学の実証研究では、個人の継続的な労働時間が長くなるにつれてミスが増え、追加1時間でできる作業量が著しく減っていくことを、さまざまな職種で観測している。つまり同じ作業を始業直後に行うのと、10時間以上続けて仕事をした後に行うのとでは、かかる時間や作業の質がまったく違うということだ。残業の時間給は標準労働時間として定められた勤務時間の賃金よりも高い。長時間残業をさせればさせるだけ、企業は成果の上がらない時間に高額を支払い、損をしていることになる。

長時間残業の原因は大きく次の2つに分けられると筆者は考える。そして原因がどちらのタイプでも、管理職や経営層がより適切にマネジメント(作業・人事管理)を行うことで、長時間残業を削減できる可能性が高い。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象