「10年で17回職務質問」受けた男性が語る差別 レイシャル・プロファイリング巡り国など提訴
もう1人の原告マシューは、2002年に来日して以来、警察に少なくとも70回は尋問されたと述べている。8歳の時にパキスタンから来日し、13歳で日本国籍を取得したザイン・サイードは、2016年に10代で名古屋に引っ越して以来、15回警察から尋問を受けたと主張している。
裁判で彼らの言い分が認められれば、原告らはそれぞれ330万円の賠償金を受け取ることになる。シェルトンと、この日記者会見に同席した原告代理人の谷口太規弁護士は、無実の人を犯罪者として扱い、自白を強要し、保釈を拒否することで世界的に知られる司法制度に今こそ挑むときだと考えた理由を説明した(ヒューマン・ライツ・ウォッチ、世界的な人権侵害を調査する団体による解釈)。つまり、これは金の問題ではない。
アメリカ出身で日本に10年以上住んでいる41歳のパーソナル・トレーナー、シェルトンは、この訴訟が何人かの人々を目覚めさせ、沈黙を守っている人々が声を上げる勇気を持つ手助けになることを願っている。
「私の家族でさえ、妻は報復を恐れて、私たちの名前をこの件に関連付けたがらなかった。それが外国人を差別する人たちの狙いなんだ。彼らは、差別される人は誰もが恐れており、1人では何もできないと考えている。でも私たちが団結して、自分たちの集団の力に気づけば、そんなたわごとに付き合う必要はないんだ」とシェルトン。
「違法な捜査や、人間としての尊厳の引き下げに応じる必要はない。日本を非難しているのではない。この話(日本の警察官による不当な職務質問)がこれほど国際的に注目されているのは、世界中の人々の共感を呼んでいるからだと思う」
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