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外交の実権がソ連外務省からロシア外務省へ 佐藤優の情報術、91年ソ連クーデター事件簿㊻

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  • 佐藤 優 作家・元外務省主任分析官

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チトフ氏は、国家非常事態委員会によるクーデター失敗後のソ連共産党中央委員会の様子についてこう述べる。当時の電文から引用する。

1.共産党中央委員会の模様。

共産党は民主派により完全に封鎖された。職員は裏口から出入し、自分の荷物と書類の整理をしていた。(当方より、書類整理とは文書の焼却をしていたのかと質すと、)焼却等文書の湮滅ではなく、捜索がやりやすくなるように、散らかった書類を整理していたのである。整理の現場には民主派の人間が立ち会った。

中央委の職員は、今次クーデターには関与していなかったので、捜索を恐れていない。(共産党の将来について質したところ、)基本的には東欧の共産党と同じ運命を辿ることになると思う。但し、東欧の共産党がソ連から押し付けられた傀儡であるのに対し、ソ連の共産党は土着の組織で、東欧に比して党の影響力も大きいので、解体には時間がかかるだろう。

中央委職員のなかには本日より登庁せず、職を捜している者もいる。(当方より、貴記者は依然党籍を有しているのかと尋ねると、)党員であるが、自分に最も有利になるような離党のタイミングを狙っている。

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