「1200袋の大量ゴミ」母の遺品整理する息子の心境 生前整理は大事だが、あえてしないという選択

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男性もはじめのうちは「少しは片付けたほうがいいんじゃないか」と実家に帰るたびに母を説得していたという。

「ちょっとずつ私が片付けてもいたんですけど、それが母のストレスになっていたみたいです。“捨てたらええやん”って言うのは簡単ですけど、本人からしたらそれがプレッシャーになっていたようで。歳をとって動きにくくなってきていたし、膝に水が溜まったりもしていて、ストレスで別の病気になるよりも好きなように暮らしてもらったほうがいいんじゃないかと考えるようになったんです」(男性)

かつては家族4人で暮らしていた(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)

残り短い人生を好きに生きてほしかった

それからは実家に帰るたびに増えていく荷物には触れることなく、楽しく会話だけをして帰るようにした。男性が昔使っていた子ども部屋にも入ることができない状況になっていたというが、母のことを第一に考えると、そうするのが自然な選択だった。

「母にはストレスを与えないような形で、過ごしてもらえたかなとは思っています。僕よりも先に逝ってしまうのだから、その短い人生を、もう好きに生きてほしかった。それは多少なりともできたのかな」(男性)

イーブイの社長である二見文直氏も、「息子さんの選択は決して間違っていないと思います。すごく大切なこと。人に迷惑をかけていなければ、好きに生きればいいんじゃないかな」と話す。生前整理は「子のために親がしておく“べき”こと」とされているが、何事においても絶対はないのだ。

あえて生前整理はしなかった(写真:「イーブイ片付けチャンネル」より)
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