令和の今でも「大奥」ドラマ化され続ける深い意味 刑事ものや医療ものに匹敵する鉄板コンテンツ

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2000年代になると、ついにフジテレビ本体で『大奥』の制作が行われ、大奥ブームを起こした。

2003年の連続ドラマは、幕末が舞台で、篤子(菅野美穂)と瀧山(浅野ゆう子)、和宮(安達祐実)とまばゆいキャストによる女のドラマが展開した。それにプラスして、ユーモラスな奥女中3人組がドラマを盛り上げ人気に。舞台化もされて、フジテレビドラマでは『踊る大捜査線』シリーズと並ぶ、人気のコンテンツに。家定は北村一輝、家茂は葛山信吾が演じた。

2004年は松下由樹が春日局を演じた。3代将軍・家光は西島秀俊。2005年は内山理名主演で5代将軍・綱吉(谷原章介)の時代が描かれた。

2006年には仲間由紀恵が7代将軍・家継の時代、大奥総取締役・絵島役で主演した映画版が制作された。歌舞伎役者・生島(西島秀俊)を相手に、大奥史上最大のスキャンダルとされる燃える悲恋を堂々演じきった仲間が、その後、NHKのよしながふみ版『大奥』では、11代将軍・家斉(中村蒼)の母で、怪物的な一橋治済を演じるとは、そのとき、誰が予想したであろうか。

刑事もの、医療ものに匹敵するテッパンに

2008年にはNHKが、大河『篤姫』を制作、篤姫(宮﨑あおい)と13代将軍・家定(堺雅人)のパートナーシップが共感を呼び、高視聴率を獲得、平均視聴率は21世紀の大河で最高を記録するほどの話題作となった。2015年の『花燃ゆ』でも後半、大奥編になると、興味を持つ視聴者が増えたと記憶する。

いまの刑事もの、医療ものに匹敵するテッパンジャンルの『大奥』。フジの『大奥』シリーズは2019年まで断続的に続き、息の長い人気シリーズであった。

一方、TBSも2010年に大奥ものを制作に踏み切った。ここで、TBS が目をつけたのが、2004年から連載がはじまったよしながふみの男女を逆転して描いたSF的な発想の漫画『大奥』だった。

2010年、二宮和也と柴咲コウの共演で映画化、2012年、連ドラ『大奥〜誕生[有功・家光篇]』も放送、さらに、映画の続編『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]』が制作され、“男女逆転大奥”の存在が全国区になった。さらに、映画で共演した堺雅人と菅野美穂がのちに結婚したことで、作品がレジェンド化した。

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