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片頭痛「発症抑制薬」は処方して終わりではない 痛みが起こる前に使う新薬

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  • 山内 リカ 東洋経済オンライン 編集者

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片頭痛の誘因には空腹や疲労、天候、月経などがある(写真:shimi / PIXTA)
「薬がない」。こんな言葉が医療現場で当たり前のように聞かれるようになって久しい。『週刊東洋経済』の10月10日発売号(10月14日号)は「薬クライシス」を特集。供給不安の深層を製薬メーカーと薬局の両方から浮き彫りにします。
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「登山を(痛みなく)楽しめるなんて、思ってもいなかった」。長年、片頭痛に悩まされていた女性Aさん(30代)は、満面の笑みで坂井文彦医師(埼玉国際頭痛センター)にこう話した。山は高くなるほど気圧が下がる。Aさんにとって趣味の登山はまさに「頭痛との闘い」だった。それが新薬のおかげで不安なく登山を楽しめるようになったという。

Aさんを頭痛から解放した新薬「抗CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)抗体」は、片頭痛の原因となるタンパク質、CGRPを働かせなくする薬だ。CGRPは脳血管にある受容体にくっつくことで血管拡張をもたらし、頭痛を引き起こす。抗CGRP抗体は、このCGRPが受容体にくっつくのを阻止することで血管拡張や炎症を抑え、痛みを防ぐ。今までの鎮痛薬と違うのは、痛みを予防する発症抑制薬という点だ。

処方が広がる片頭痛「予防薬」

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