マイナンバー

違反すれば懲役・罰金もあるマイナンバー制度
企業は今すぐにでも準備を

「高齢化が加速する中、将来的には消費税を30%ぐらいにしないと現在の社会保障は維持できません。しかし消費税は高所得者にも低所得者にも一律にかかるため、逆進性があり、格差がますます広がりかねない。しかし、マイナンバー制度を利用して資産を把握すれば、所得ではなく資産を基準にした累進課税も可能になります」(須藤教授)

昨今話題になっている資産への課税が、理論上は実践できるようになるというわけだ。

故意と認められれば懲役刑もありうる

喫緊の問題は、個人の対応よりも、従業員を抱える企業の対応だ。16年の1月から、企業は従業員への給与や株主への配当などを支払う時には、法定調書に個々人のマイナンバーを明記して手続きを行わなければならない。第一の関門は、16年分の源泉徴収票だろう。従業員とその扶養家族のマイナンバーを記す必要があるのだ。

この負荷はとてつもなく大きい。

三宅法律事務所・東京事務所
渡邉 雅之 弁護士

集めたマイナンバーは、利用や保管、廃棄に至るまで厳格な管理が求められるからだ。この点について、『マイナンバー制度 法的リスク対策と特定個人情報取扱規程』(日本法令)を著した渡邉雅之弁護士は、次のように警鐘を鳴らす。

「マイナンバー制度を従来の個人情報保護法と同じレベルで考えていたら大きな誤りです。個人情報保護法の場合、たとえば社員が子会社に転籍した時に本人が同意すれば、その社員の個人情報を転籍先に提供することができます。しかしマイナンバーの場合、たとえ本人が同意していても、他の会社にマイナンバーを提供することは違法になります」

故意にマイナンバーを漏らしたら、懲役4年以下、もしくは罰金200万円以下の刑事罰を科されるリスクがある。個人はもちろん、企業自体が刑事責任を問われる場合もあり得るという。
たとえば、派遣社員が派遣先企業から意図的にマイナンバーを収集、漏洩させた場合にはどうなるか。

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