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コロナ禍の負の影響、子どもの発達の個人差拡大 子どもの発達や保育の質に関する定点観測を

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  • 佐藤 豪竜 京都大学大学院 医学研究科 社会疫学分野 助教
  • 深井 太洋 筑波大学人文社会系 助教・東京財団政策研究所 研究員

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(写真:IYO/PIXTA)

コロナ禍は、子どもたちの生活を一変させた。ユネスコは190カ国以上で約16億人の子どもがコロナ禍による学校閉鎖の影響を受けたと推計。多くの研究で、メンタルヘルスの問題、睡眠の質の低下、運動不足、体重増加など負の影響が示唆された。また複数の研究が、コロナ禍による就学児の学力低下を示す。

一方、コロナ禍が未就学児の発達にどう影響したのかは、これまでほとんどわかっていなかった。

2〜5歳の子を持つ母親245人を対象にしたイタリアの研究は、ロックダウン中に子どもの情緒や自制の問題が増えたと報告している。だがこの研究は、コロナ禍前の子どもの様子を母親に思い出してもらい前後比較をしているため、現実の状況との乖離が生じている可能性がある。また、インターネット調査であるため、サンプルに偏りがある可能性もある。

また、日本の3つの幼稚園の4〜5歳の子ども32人を対象にした研究は、コロナ禍でお遊戯会を中止した2園と実施した1園の子どもの発達を比較した。お遊戯会を中止した園では子どもの社会情動的スキルの得点が下がり、実施した園では得点が維持されたという結果は興味深い。だがこの研究は、サンプルサイズが小さく、子どもの属性が十分に考慮されていないなどの限界がある。

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