セミナーレポート

EY Japan「持続可能な経営」セミナー 企業価値向上と社会価値創出を同時に実現する経営に向けて

【講演1】
ミネベアの事業戦略とCSR

ミネベア 代表取締役 社長執行役員
貝沼由久氏

リーマンショック直後の2009年、総合部品メーカー、ミネベアの社長に就任した貝沼由久氏は、苦しい状況の中で経営について考え続け「経営とは長くつなげること」だと思い至った。ゆえに「手綱さばきを語源とする西洋のマネジメントと異なり、日本の経営にはサステナビリティが内包されている」と語る。会社の継続を担保するには、社会から支持されるCSRが重要で、同社は奨学基金創設などの活動を通じて「地域社会に歓迎される」などの経営方針を実践する。2011年のタイ洪水では、現地従業員が工場に泊まり込んで保守作業をしてくれるといったことを経験した貝沼氏は「この会社を守ることが自分たちの生活を守ることだと理解されているからではないか。社員を巻き込んだCSRは、経営の大きな助けになると考えている」と述べた。

【講演2】
新たな世界が拓かれつつある中での、持続的経営とは?

一橋大学 名誉教授
石倉洋子氏

世界を代表する政治家や実業家が集まるダボス会議に参加を続けている石倉洋子氏は、「社会的課題の解決策が議論され、最近は企業の役割にも関心が高まっている」と話す。その中で、格差、テロ、環境、保健衛生などの課題を解決する主体として、企業への期待が高まっている。必要なテクノロジーなどの資産を持ち、実際にグローバルに活動してきたノウハウを持つのは企業だからだ。石倉氏は「多くの課題から、その会社にしか解決できないことをビジネスにすることが大切」と主張。事例として、途上国を飛び回る社会起業家に飛行機の座席を提供して支援しようと発案した、航空会社のプロジェクトを紹介。「自社資産で社会に貢献し、ブランド認知も高められる。こうした取組みを実践しようという社員に機会を与えてほしい」と訴えた。

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