英語特集

起業家として「いつか世界に行ってみたい」
だから必ず英語は必要になる

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―――昨年、リブセンスは米国に進出されました。

村上 まだ、米国市場の調査研究が主体ですが、今後は新サービスの展開を視野に、現地でネットワークを構築していきたいと考えています。当社は、「あたりまえを、発明しよう。」というビジョンを掲げていますが、いま世の中のサービスは米国発というケースが多い。まずは米国で実績をつくって、ほかの英語圏にサービスを拡大していきたいですね。

ちょうど先月、現地法人の視察や、リアルの情報を収集するためにサンフランシスコに行く機会がありました。現地で、スマホアプリを使ってハイヤー・タクシーの配車サービスを手掛けるUBER(ウーバー)を実際に使い、ドライバーと会話をしたんですが、もっと英語ができたら話が広がったでしょうね。

―――いまは、どんな方法で英語を勉強されているんですか。

リブセンス 代表取締役社長
村上太一
1986年生まれ。2005年、早稲田大学政治経済学部入学。大学が実施した「ベンチャー起業家養成基礎講座」のビジネスプランコンテストで優勝。在学中にアルバイト求人サイト「ジョブセンス」等を運営するリブセンスを設立。2012年10月に史上最年少(25歳)で東証一部上場を果たす

村上 毎朝、会社に7時くらいに来て1時間ほど勉強をしています。シャドーイングです。英語を聞きながら、それを影のごとく追いかけるように復唱する勉強法なんですが、僕の場合は、スティーブ・ジョブズの講演を聞いています。もう100回以上聞いていますから、結構覚えましたよ。週末は英語の先生に来てもらって、3時間ほどシャドーイングのチェックやテスト、会話をやっています。

―――同じ経営者ということで、スティーブ・ジョブズの講演を教材にしているんでしょうか。

村上 シャドーイングしやすいと薦められたのと、やはり興味がわいて楽しいと思えるものを教材にしたほうが続くかなと。英語の勉強をするうえで継続性って大事ですよね。英語を独学で勉強するのってきつい、よほど意志の強い人でない限りムリだと思います。人間の脳って、中長期のことを意識し続けられませんから、ペースメーカーが必要です。英語ができないと昇格できない、など会社からプレッシャーがあって明確な危機感があるとか、一部のよくデキた人は別ですけど、私の場合は週1で見てもらっている先生がペースメーカーになっています。

週末、筋トレもやっているのですが、それは土曜の早朝にマッチョなトレーナーが家にやって来るんです。眠いから、もっと寝ていたいと思いますが、家に来たらやるしかない(笑)。好きなことなら、そんな仕組みをつくる必要はありませんが、キツイことは強制の仕組み、環境を整えてペースをつくらないと継続するのは難しいですよね。人間は弱いですから。英語も同じです。

実は学生時代、仕事ばっかりで英語の勉強はそれほどやって来ませんでした。まさに1からの勉強でしたが、それでもやらないと、と思ったのはやっぱりグローバル化のにおいを感じたからです。まず日本でサービスをカタチにすることが大前提ですが、中長期では世界に行くタイミングが必ず来る。起業家としても行ってみたいという思いがあって、英語は必ず必要になると考えました。英語はまだまだという感じですが、当面の目標としているのは、リブセンスの事業戦略などを英語で説明できるようになること。あとは、世界100カ国以上の国、地域から経営者などが集まる世界経済フォーラムの年次総会、通称ダボス会議に行った方の話を聞いて、自分も行ってみたいな、と。

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