法人向け 2 in 1タブレットの本命登場 戸田 覚が東芝「dynabook R82」の使い勝手を徹底レビュー

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プレゼンにも安心な拡張性の高さ

某大手飲料メーカーのセールスパースンは、会社の規定で移動が車から電車へと変わったためにサンプルの持ち運びに苦慮していた。ビールのサーバーなど、機械のサンプルが持ち運べなくなってしまったのだ。そこで、会社が用意したのがタブレットと動画だった。営業の現場では、機械の現物を見せられなくなったが、短時間で動作やビールのつぎ方などが明確に伝えることができる。飲食店が準備や閉店で慌ただしい時間帯でも、5分もあれば簡単なプレゼンができてしまうのだ。結果として、成約率は大幅に向上したという。

スタンドスタイルや手持ちでプレゼンを実施すれば、顧客と近い距離で説明できる。

もはや、プレゼン=プロジェクターという時代は終わった。少人数のプレゼンなら、タブレット単体で行うのがベストで、準備が早いし場所も選ばない。dynabook R82は、タブレット部分の液晶画面を外側に向けて取り付ける「スタンドスタイル」が利用できるので、スライドを見せやすい。タッチでめくっていけるのも、顧客との距離感が近くなる効果が絶大だ。

ここでも、ノングレアの液晶ディスプレイが生きてくる。どんなシーンでも映り込みが少ない液晶ディスプレイが高いパフォーマンスを発揮するだろう。視野角が広いので、複数名が相手でも「見え方」に気を使う必要がない。

大画面テレビにも接続できる

多くの企業やセミナー会場では、いまだにプロジェクターとの接続はVGA端子(アナログRGB端子)が標準だ。dynabook R82なら、VGA端子をしっかり搭載するので、変換アダプターなどが不要だ。また、大画面テレビとつなぐためのHDMI端子も搭載する。

僕は講演や商談でのプレゼンを受け持つことが多いのだが、現場でのトラブルは数え切れないほど経験している。仮に年に1〜2回の問題発生だとしても、重要な商談を左右するだけに見逃せない。企業で数十台、数百台と導入する際には、トータルでどれほどのプレゼン機会が失われているのかと考えると恐ろしくなる。

dynabook R82には、有線LAN端子も装備している。いまだに海外や地方のホテルでは、有線LANしか接続できないケースもある。また、シンクライアント端末+有線LANという鉄壁なセキュリティ対策にも対応している*7

HDMI端子に加えVGA端子も搭載するため、変換ケーブルを持ち歩かなくてもほとんどのプロジェクターが利用できる。

まとめ

モバイルノートPCとタブレットを兼用できるPCは数多いが、両方のメリットを十二分に発揮できる製品はさほど多くない。つまり、「タブレットとしては優れているが、入力性と拡張性がイマイチ」とか「モバイルノートPCとしては万全だが、タブレットとして使いたいときにキーボードが邪魔」といったモデルが目立つのだ。

dynabook R82は、タブレット、携帯ノートのどちらから見ても文句なしの使い勝手を両立している数少ないモデルだ。特に、PC導入の目的が仕事の成果をあげるためなら、必ずチェックしておくべき1台だ。

 

<注釈>
*1: JEITAバッテリ動作時間測定法(Ver2.0)による値。実際の動作時間は使用環境および設定などにより異なります。
*2: カスタムメイドサービスで「電磁誘導方式デジタイザー」の「なし」を選択した場合。
*3: 12.5型 Windowsタブレットとして。2015年3月13日現在、当社調べ。Clear SuperView液晶モデルのみ。
*4: RT82はノングレアとClear SuperView液晶を選択できます。
*5: カスタムメイドサービスで「電磁誘導方式デジタイザー」を選択した場合、専用デジタイザーペンが付属されます。
*6: 画面にフィルムなどを貼った場合、従来の書き心地とは異なります。
*7: VDI対応シンクライアントソリューション(TZCS)をご利用いただくには、別途ご契約が必要です(有料)。弊社営業担当までお問い合わせください。ネットワークを介して、サーバーと接続している必要があります。