法人向け 2 in 1タブレットの本命登場 戸田 覚が東芝「dynabook R82」の使い勝手を徹底レビュー
今だからこそPCに求められるのが生産性
いつでもポケットに入っているスマホでも、ある程度の情報は閲覧できる。メールを見たりニュースをチェックするなら、ほぼ満足できるだろう。こんな時代になったからこそ、PCには生産性の高さを求めたい。
dynabook R82のキーボードは、ストロークを1.5ミリ確保しているのがポイントだ。多くのモバイルノートが、本体を薄く設計するために1.2ミリ程度のストロークで妥協しているなか、実用性を重視して1.5ミリを確保したのだ。一度このキーボードを打ち慣れてしまうと、ストロークが浅い製品が打ちづらく感じるはずだ。
カタログを見ていてもあまり気づかない部分だが、仕事で使うPCとしては、生産性に直結するだけに絶対に見逃せない重要なスペックだ。
タブレットにはペンが必須だ
Windows 8を搭載したタブレットを数多くチェックしてきたが、最も気になるのが操作性だ。特に、デスクトップで作業するときには、タッチ操作だけでは複数ファイルの選択すら厳しい。そんなときに役立つのがペンで、マウスがなくても細かな作業を快適にこなせる。
dynabook R82のペンは、デジタイザー方式*5なので、ペン先が細くボールペン感覚で書ける。打ち合わせの記録ノート作成、移動中の思いつきメモ、送られてきたPDFに注釈を入れる――こんな用途に大活躍する。タブレット部分だけを持ち歩いていても、ペンがあればこと足りるシーンが実に多いのだ。また、付属している普通サイズのペンの他に、タブレットに内蔵できる小さなペンも付いてくる。万一、普通サイズのペンを持参し忘れても使えるのはとてもうれしい配慮だ。
dynabook R82は、書き味の良さでも3本の指に入る。液晶ディスプレイがダイレクトボンディングなので、ペン先と線が引かれる液晶面との距離が離れている感じがほとんどない。さらに、液晶ディスプレイに貼ったノングレアシートのざらつきにまでこだわっている。紙に近い感触を実現しているのだ。実際に文字を書いてみると、ペン先の滑りが紙に近く、小さな文字も気持ちよく書けると感心するはずだ。
標準付属の手書きアプリ「TruNote」を、この軽量ボディーで利用すると、まさにノートの感覚で活用できる。小さな文字もしっかり書けるし、背面カメラで撮影した写真を貼り付けてコメントを書いていくことも朝飯前だ*6。