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「怒りはコントロールしろ」という風潮への違和感 平常心の取り戻し方はそれぞれのやり方がある

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怒りの感情がこみ上げてきたら6秒待つ……だけが怒りと付き合う正しい方法だろうか(写真:PIXTA)
アンガーマネージメントが流行して久しいが、無理に怒りをコントロールするだけが正しいのだろうか。『反応したら負け』の著者である漫画家・コラムニストのカレー沢薫は、自分に合った「平常心」の取り戻し方の重要性を指摘する。

怒りは自分だけでなく、周囲にもマイナス

最近「アンガーマネージメント」という言葉が注目され、講習などでも人気を集めているそうだ。

「アンガーマネージメント」とは文字通り「怒りのコントロール」のことである。「コントロール」と言っても怒りを自在に操り、的確に相手の急所にぶつける方法ではなく、主に「怒りを無理なく抑える」ことに主眼を置いている。

(イラスト:カレー沢薫)

しかし、人間の感情というのは怒りだけではない。喜びや哀しみ、微妙、曖昧、虚脱、解脱など色々ある。その中でなぜ怒りのコントロールにだけ注目が集まるかというと、「怒り」ほどビジネスのみならず、われわれの人生にとってマイナスになる感情はないからだろう。

確かに喜びの余り、会社でウレションをしてしまったら、社会的生命に関わるが、会社でそこまで嬉しいことなど滅多にない。

それに対し「怒り」は頻繁に起こる。人に対してだけではなく、出社時、入口の自動ドアに無視されたところから始まっている。また、怒りという感情は連鎖的に増幅しやすい。坊主の顔が気に入らなければ袈裟の柄も許せなくなってくるのだ。

さらに、怒りによって起こす行動というのは、発作的かつ暴力的、そして非合理的なことが多い。

たまに、前の車に次々と追突していった車のドライバーをしょっぴいて話を聞くと、「前の車が邪魔だった」というシンプルな動機が明かされたりする。つまり、車の進みが遅くてムカつき、早く目的地に着くための行動だったのだろうが、その結果、永遠に目的地につけないばかりか「拘置所」という別のゴールについてしまっている。

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【アンガーマネジメントがすべてではない】

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