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ビジネス #危機に直面した藤田観光

「山県公ゆかりの“椿山荘"は死守する」 インタビュー/藤田観光 社長 伊勢宜弘

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いせ・よしひろ 1983年入社、2008年キャナルシティ・福岡ワシントンホテル社長兼総支配人に。その後浦和ワシントンホテル、千葉ワシントンホテルで総支配人を務める。15年に藤田観光取締役就任、19年から現職。(撮影:今井康一)

2020年4月に12の銀行から計約200億円を借り入れ資金繰りに手を打ったが、資本増強も課題だった。上場会社が一度でも債務超過になると投資家や利用者に不安を与えてしまう。それは絶対回避しようと得意先や取引先に増資をお願いして回った。だが、金額的に間に合わなかったため、大阪の宴会場である太閤園を売却した。

(太閤園の売却は)従業員にはたいへん申し訳なかったが、よい選択だったと思っている。従業員には「大切な売却益を原資として、箱根や椿山荘の再開発など藤田観光の永遠のものに投資をしていく」と約束した。

これが全国的に知名度のある椿山荘だと受け取られ方は異なる。(仮に売却していたら)「藤田観光は大丈夫なのか」と加速度的に憶測を呼ぶことになったと思う。山県有朋公が創設したという歴史があり、会社としても意味合いが違う。売却してリースバックする手もあるが、手放してしまったらそこで終わり。よほど会社がおかしくならない限り、椿山荘は死守したい。

主力事業のビジネスホテルは、コロナ禍前まではインバウンドの恩恵を受け、客室稼働率も満室が当たり前だった。それがほぼゼロもしくは臨時休業となった。ここ数年はビジネスホテルに注力してきたので、大打撃になったのは致し方ない。事業をいま一度固めることが必要だ。お客様が戻って最も利益を出せるのがビジネスホテル。運営体系を見直し、筋肉質な体質を目指す。

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