「Mastery for Service(奉仕のための練達)」とのスクールモットーを掲げる兵庫のミッション系大学が関西学院大学である。
関学も「18歳人口の大幅な減少」「AIの発達」、そして「東京一極集中に伴う関西経済圏の地盤沈下」の3つの危機意識を明確にしたうえで変革を進めている。
目標は「質の高い就労」の実現だ。プロテスタント系の宣教師が創立した関学の理念が、「勤勉な労働で社会に貢献すること」であることも大きい。就職の強さには定評があるが、そのブランド力を維持して吸引力にする狙いだ。
キーワードに据えたのはDX。「AI活用人材育成プログラム」は代表的な施策だ。あらゆる業界でDXが進み、ツールとしてAIを操れる人材が強く求められている。関学が就職者を多く送り出してきた金融機関も例外ではない。ITエンジニアに限らず、データサイエンスやAIの知見を持つ人文社会系の人材も多く求められている。既存産業を変革するには、各産業のビジネスに精通した非エンジニア人材の知見が必要だ。
そこで関学のAI活用人材育成プログラムは文系・理系を問わず全学部生を対象に、また知識ゼロからでも十分にAIの基礎を学べる設計にした。それでいて、実際のビジネスに実装するかのように課題解決型学習も盛り込んだ。高いレベルのプログラムは、AI「ワトソン」を擁する日本IBMとの共創によって生み出せたものだ。
「ビジネスの現場でDX人材育成の重要性を感じていたIBMとは17年から共同プロジェクトを立ち上げてきた。DXに関わる幅広いAI人材の創出は“質の高い就労”はもちろんのこと、未来の日本経済を支えることにまでつながる」(村田治学長)
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