GAFAや新興企業の参入も相次ぐ自動運転領域にどう取り組むのか。制御システムの開発に長年携わってきた、ウーブン・プラネットHDの鯉渕健・最高技術責任者(CTO)に聞いた。
──自動運転技術の開発では何を大切にしていますか。
自動運転はレベル何という形で語られがちだが、数字だけが唯一の指標ではない。レベル2にもやれることがまだまだある。それはレベル3でも同じだ。数字を追い求めるのではなく、まずは本当に安全で安心であることをいちばんに置き、どれだけ使いやすく疲れず快適に移動できるかを突き詰めていく。レベルというのはその結果として出るのであり、数字だけを追うのは僕らの方針ではない。
──個人向けのPOV(Personally Owned Vehicle)と法人向けのMaaS(Mobility as a Service)とでは、取り組み方はどう違いますか。
POV向けは、例えばセンサーを搭載するにも車両のスタイルに悪影響を及ぼしてはいけない。コストの制約が大きいし、さらにどこでも走れないといけない。それに比べてMaaS車両は、新しいサービスが実現できるなら見た目への悪影響は多少なら気にならず、コストも自動運転技術によってオペレーションコスト全体が下がるなら導入しやすいという面がある。
タクシー会社のようにメンテナンスを毎日実施し、走れる場所を限定すれば、リモート管理も可能だ。そういう意味では、MaaS向けのほうが高いレベルの自動運転を実現できる下地がある。
レベル2の精度を追求
──POVでは今年4月、高度運転支援技術の新機能「アドバンスト・ドライブ」を搭載した「LS」と「MIRAI」を発売しました。
値段と機能を考えたときの優秀なレベル2を提供することができたと思う。OTA(無線によるデータ送受信)やLiDAR(レーザー光を用いた物体の形状や距離の測定)、ディープラーニングといった技術を突き詰めた。アドバンスト・ドライブ搭載のLSは約1600万〜1800万円、MIRAIは約850万円だが、次はもっと手頃な価格で提供していきたい。
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