中国政府は自動運転車両の公道走行試験の範囲を高速道路に広げる。1月11日、中国工業情報化省が自動運転車両の走行試験に関する暫定ガイドラインの改定案を公表し、その中で方針を明らかにした。
今回の改定の背景について工業情報化省は、高速道路上での自動運転が技術的にはすでに可能になっていることや、産業界から公道走行試験の範囲拡大を求める声が高まっていることなどを挙げた。
実は海南省、湖南省長沙市、河北省滄州市など一部の地方では、公道走行試験の範囲拡大が先行して実施されている。例えば海南省政府は20年8月から、開発企業のテスト車両が過去1年間に累計1万キロメートルを超える単独走行試験を行い、なおかつ無事故だった場合、高速道路上での走行試験の申請を受け付けている。
中国国内で自動運転車両の走行試験が認められている公道は2000キロメートルを超え、走行試験の許認可数は400件余り、試験走行距離は延べ200万キロメートルに達する。とはいえ、自動運転はまだ発展途上の技術だ。交通安全を最優先するため、走行試験の範囲をすべての公道に広げるのは時期尚早としている。
なお同改定案は、走行試験の範囲拡大以外にも、無人運転タクシー、無人運転バス、物流センター間を結ぶ幹線輸送、「ラストワンマイル」の物流を担う無人宅配などの試験運用を奨励している。
(財新記者:劉雨錕、原文の配信は1月12日)
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