これまでトップ人事は、本決算の決算発表時期である4〜5月ごろに発表するケースが多かったが、早まっている。
2020年11月13日、パナソニックは22年の持ち株会社移行を見据えて、楠見雄規常務を21年4月から新CEOにする人事を発表。21年6月の株主総会を経て社長に就任する。大きな体制変更を伴っていたとはいえ、CEO就任は4カ月以上、社長就任に至っては半年以上も先でのアナウンスとなった。
20年11月30日にはNECが、森田隆之副社長を社長兼CEOに昇格させる人事を発表、21年4月に就任する。花王も長谷部佳宏専務が21年1月に社長に昇格し、現社長の澤田道隆氏が会長に就任すると、20年の9月末に発表があった。
早期に発表することで、社内外への周知や十分な移行期間の確保を図れるメリットがある。一方、あるIR支援会社の社長は、「アクティビストなど投資家が企業に変革を求めており、そうした動きを察知して早めの発表になっているのでは」と分析する。
早期の交代発表が相次ぎそうだが、21年のトップ人事はどうなるか? 本誌が独自に予想してみた。
コロナ禍が人事にも影響
ホンダの八郷隆弘社長は現在6年目。前社長の伊東孝紳氏、その前の社長の福井威夫氏も6年で交代しており、F1からの撤退にも道筋をつけたことで、後進に道を譲るのではとみられている。次期社長候補として名前が挙がるのが、専務で本田技術研究所社長の三部敏宏氏。自動車駆動系部門出身で、研究開発に長年携わってきた。カーボンニュートラル実現に向けた新体制が築かれるかもしれない。
映画『鬼滅の刃』の大ヒットが、干天の慈雨となっている東宝。今の島谷能成社長は、21年5月で就任丸9年となり、前任の高井英幸氏の在職年数に並ぶ。東京・日比谷の再開発もほぼメドが立っており、交代の可能性もある。後任候補には長年映像事業部でヒット作を数多くプロデュースしてきた市川南常務、そして創業家の出身で、海外担当を担ってきた松岡宏泰常務の名前が挙がる。
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