米アップルが6月の開発者会議でパソコン「Mac」に採用するCPUを米インテル製から自社開発に変更すると発表し、関係者に衝撃が走った。自社製にすれば、動作するソフトの互換性に問題が生じる可能性があるが、それでもなお踏み切ったからだ。
パソコン黎明期はCPUの処理能力向上が新たな用途を生み出し、そこで重視されていたのがまさにソフトの互換性だ。そこで大きな競争力を発揮し、パソコン業界の覇者となったのがインテルだ。
しかしその優位性は昨今、揺らいでいる。CPUの種類に依存しない開発手法が定着し、問題解決のレベルが複雑化。複数の専用処理回路が必要となってきたからだ。
アップルはすでに「iPhone」や「iPad」で自社製SoC(CPUをはじめ必要な機能の大半をまとめたチップ)を採用。製品ごとに柔軟に設計することで最終製品の魅力を高めてきた。アップルのティム・クックCEOは「パソコンも次のレベルに引き上げる」と述べ、人工知能やセキュリティーの機能を強化するという。
もっともアップルほど大胆に脱インテルに踏み切れる企業は少ない。アップルは過去10年にわたって20億個の自社製SoCを使い、設計ノウハウを蓄積しており、最終製品を造るメーカーでそれと同等の技術ノウハウを持つ企業はない。だが、米マイクロソフトが米クアルコムとSoCを共同開発し、脱インテルのウィンドウズ機を発表。彼らが業界のイニシアチブを取れば時代は動き始めるだろう。
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