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コロナで高まる債務免除の必要性 需給ギャップを埋めるには赤字財政による景気刺激策以外に手はない

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コロナ禍で債務は持続不能な水準に膨らむことになる。感染が終息したとしても人々の節約志向は続き、企業の設備投資もなかなか戻らず、総需要は一段と落ち込むことになろう。需給ギャップを埋めるには、赤字財政による景気刺激策以外におそらく有効な手だてがない。

基軸通貨国の米国は資金調達面で他国ほどの制約は受けていない。3月に2.3兆ドル(約250兆円)の経済対策が決まったのに続いて、5月には野党・民主党が過半数を握る下院で3兆ドル(約320兆円)の追加案が可決された。与党・共和党が支配する上院で修正されたとしても、財政出動はかなりの規模となるはずだ。しかも対策は今後、さらに積み増される可能性がある。地方分権が重視される米国ですら、連邦政府による債務保証や資金移転なくして州・地方政府は今回の危機を乗り切ることはできない──。そんな認識が広がっているからである。

政府の経済対策で債務が爆発的に膨れ上がるのは、もちろん米国だけではない。財政出動をめぐって崩壊の危機にさらされているのがユーロ圏だ。

フランスとドイツは欧州連合(EU)域内総生産(GDP)の3.6%に相当する5000億ユーロ(約60兆円)の復興基金を設立する案で合意している。EU全体で借金し、財政難の加盟国に補助金を回す考えだ。しかし、これは債務共通化のアイデアにほかならないため、他国の財政負担に反発しているオランダや北欧諸国などが拒否権を発動し、頓挫する可能性もある。かといって市場実勢に沿った条件での貸し付けにこだわれば、今度はイタリアの「ユーロ圏離脱」が加速しかねない。

活路がないわけではない。先進国においては、コロナ禍で膨らんだ民間債務の大部分は最終的に中央銀行などの公的機関が肩代わりすることになるとみられる。中央銀行はむろん、独立性維持などの観点から財政政策の主役となるわけにはいかない。が、中小企業に関していえば、コロナ関連債務の免除が今後避けられなくなるのは目に見えている。不良債権処理で中銀に損失が生じる場合には、国庫で補填しなければならない。上場企業についていえば、公的機関が保有する債権は株式に転換すべきだろう。議決権のない優先株なら、統制経済の印象は抑えられる。

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