1月25日に災害対策本部を立ち上げ、翌日には意思決定して、本社がある渋谷エリアなどに勤務する従業員約4000人を原則在宅勤務とした。渋谷には観光客も多く集まる。通勤で従業員を人混みにさらすわけにはいかない。
迅速な判断ができたのは、従業員の安全を確保しつつサービスを止めないための訓練を、10年以上にわたって行ってきたためだ。サービスや業績にもマイナス影響を出さず、今日に至っている。
複数回行った従業員アンケートでは、オフィス勤務よりむしろ生産性は上がったという部署が多くあるとわかった。そこで一部の職種では今後、在宅を通常勤務に組み込むことに決めている。
具体的には今後、週5日のうち1〜3日間を在宅対象とする。部署によって違うだろうが、ひとまずの推奨は週2日。満員電車で通勤する必要がなくなるし、生活の質を上げられるはずだ。
フルリモートは困難
ただ在宅勤務を進めても、「オフィス不要論」については極端だと考えている。フルリモート体制で、会社が未来永劫うまくいくとは思えない。GMOが今、支障なく営業できているのは、25年にわたる従業員間のコミュニケーションの“貯金”があるからだ。
1つのアプリを開発するだけなら、関係者が完全在宅勤務の体制でもできるだろう。だが、ネットサービスは作った後が勝負。ユーザーを集めること、ユーザーの反応を見ながら改善することなどが必須だ。その仕事においては、互いを熟知したメンバーとのコミュニケーションが不可欠だ。
この記事は有料会員限定です
残り 526文字
