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日本人「列車内飲酒」の醜態は改善するべきだ 車掌が酔っ払った客に絡まれるのは日常茶飯事

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先日、香港でドミトリー(相部屋の宿泊所)に泊まった。利用者の大半は中国から来た若者だったが、その中にポツンと日本の若者がいたので話しかけた。聞けば職業は車掌だった。

何げなく「金曜日の夜に新幹線で、出張者風の男性が缶ビールを大量に持ち込み、酔っ払い、騒いでいた。指定席なので席を移動することもできず、とても嫌な思いをした」と告げると、彼は「車掌にとっても金曜の夜は最も危険な勤務です」と話し始めた。「酔っ払ったお客さんに絡まれるのは日常茶飯事、中には胸ぐらをつかんでくる人もいます」という。お客様第一の日本的思考では、車掌がうまく対応すべき事項らしい。

日本以外の国ではどうだろうか。思い出されるのはシベリア鉄道だ。ロシア国内の列車内飲酒は法律で禁止されている。実際には、ひそかに飲んでいる人はいたが、大柄のロシア人男性が酔っ払い、暴れたら車掌は対処できないだろうと想像がつく。飲酒が禁止されていない中国をはじめ、アジア各国の列車内でも、酒を飲んで酔っ払っている人を見かけることは多いとは言えない。

先日、機内での酔っ払いによる暴力やセクハラ行為により、飛行機が出発空港に戻った事件が報道された。飛行機がそうした対応を取ったのならば、列車でも同様の対応が取られるようになってもよいのではないか。

大阪─東京間の新幹線では、ネット上でにおいに関する議論が盛り上がった。「大阪の豚まんはにおいが気になるので車内で食べるのは禁止してほしい」との意見に対して、「それなら横浜のシューマイもダメだろう」などと、活発なやり取りがあった。こうしたにおいに関する議論が、アルコールに対して出てきても不思議ではない。

外国人にも悪印象

その昔、喫煙についてさまざまな反対があり、受動喫煙などを理由に禁煙車ができた。酒を飲まない筆者から見れば、禁酒車、飲酒可能車を設定して、「分酒」してほしいものだと思ってしまうが、それは旅の楽しみを奪うことになってしまうのだろうか。

新幹線に同乗していたアメリカ人は「居酒屋に来たみたいで楽しいね」と苦笑いしていたが、後ろの香港人は「うるさくて眠れない」と友人に広東語で愚痴っていた。今やインバウンド3000万人時代の日本で、外国人も多く利用する新幹線などで醜態をさらす日本人が多ければ、それは日本に悪印象を持つ材料になってしまうだろう。

そろそろ対応策を検討するべき時期にきているはずだが、オリンピックを控えていても建物内の全面禁煙ができない国には無理な話だろうか。

(東えびす)

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