新しい令和という時代の喫緊の課題は何か。間違いなく課題の1つに挙がるのは、円滑な皇位継承を可能にする制度的枠組みの構築であろう。現在の皇室では、皇位継承者はわずかに3名で、うち1名は天皇陛下より年上である。これは、現在の皇室典範(法律)が、皇統を継ぐ資格を正室が産んだ男系男子のみに限っているためである。このような制度のもとでは、皇位継承者の正室にかかる有形無形の圧力は想像を絶するものとなるだろう。上皇后陛下や皇后陛下が体調を崩されたのは、宜(うべ)なるかなである。独身の皇位継承者は悠仁親王殿下お1人であるが、殿下のお妃選びが難渋するであろうことは想像に難くない。
わが国の伝承によれば、皇室は天照大神より始まったとされる。天照大神は女神と解されている。歴史上ほぼ確実な皇祖は、507年に即位したとされるヲホドの大王である。古代の天皇は、皇族の中で成人した実力者が選ばれたようだ。必ずしも男系ではなく双系であったようであるが、平安時代以降は男系で継承されてきた。女性の天皇は飛鳥・奈良時代と江戸時代に出現している。世界の王室を見ると、長子継承が基本で、エリザベス女王をはじめとして女性の君主も多い。
国民の総意は明らか
わが国の憲法では、象徴としての天皇の地位は主権の存する国民の総意に基づくことが定められている。最近の世論調査の結果を見ると、7割前後の国民が、女性宮家創設や女性天皇に対して賛意を示している。国民の総意はすでに示されていると考えるのが妥当ではないか。
これに対して、日本の伝統は男系男子による皇位継承にあるという少数だがかたくなな反対論がある。そう仮定した場合、安定的な皇位継承はいかにして可能となるのか。先日のテレビ番組で、反対論の領袖が悠仁殿下のご成婚を待つという回答をしていたが、象徴天皇制という国の骨組みを成す制度を、ご成婚の結果次第という偶然に委ねていいのか。どう考えても、おかしいと言わざるをえない。
ほかに、第2次世界大戦後臣籍降下した旧皇族の復帰を望む声もあると聞く。旧皇族はいずれも伏見宮の血統を引いている。伏見宮家が現在の皇室と枝分かれしたのは、足利6代将軍、義教の時代で、ほぼ600年前の話なのだ。それで国民の総意が得られるだろうか。
現在の未婚の女性皇族は、3人の内親王殿下と3人の女王殿下の6名。結婚されたら皇族の立場を離れられる。最年少の愛子内親王殿下は17歳になられた。もはや一刻の猶予もないほど、皇位継承問題は切迫しているのだ。国会でまっとうな議論が早急に行われることを切に期待したい。
(ウーミン)



















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