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北朝鮮は再び暴走しかねない 守旧派を復活させた国際制裁

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4月の最高人民会議後に、指導部に選出された面々と記念撮影をする金正恩委員長(KNS/KCNA/AFP/アフロ)

実は北朝鮮の指導部人事に専門家が注目することはあまりない。そもそも、幹部の素性に関する情報はあまりに少ない。それに金太郎あめのような集団のメンツを入れ替えたからといって、何かが変わるわけでもないだろう。

だが、今回は違う。4月に行われた指導部人事は外部から見ていても、その重要性がわかる。しかも、そこで暗示されているのは不吉な変化だ。改革派は後退を余儀なくされたようであり、北朝鮮問題はハードランディングを避けるのが一段と難しくなってきた。

4月の最高人民会議では大きな人事が2つあった。1つは、ナンバー2と目されてきた崔竜海(チェリョンヘ)氏が複数の要職に昇格したことだ。北朝鮮で金一族による支配が始まって以来、これほどの権力を手にした高官は数えるほどしかいない。

2つ目は、2013年から首相を務めてきた朴奉珠(パクポンジュ)氏が退任したことである。これは必ずしも失脚を意味しない。経済の専門家として経験豊富な朴氏には、新たに党中央委員会副委員長の肩書が与えられた。紛れもない要職である。

ただ、朴氏が今後も影響力を維持し続けられるかはわからない。実に気がかりだ。というのも、朴氏は長年にわたって市場原理に基づく経済改革を主導してきた数少ない幹部の一人だからである。

朴氏は限定的ながらも、中国の改革開放を北朝鮮に初めて取り入れようとした人物として知られる。同氏が初めて首相になった03年に北朝鮮の経済改革は最高潮に達した。ただ、金正日(キムジョンイル)総書記は改革に失望。朴氏は07年に更迭され、化学繊維工場の支配人として地方に左遷されることになる。

再起を果たしたのは10年。13年には首相に返り咲き、これと軌を一にして経済改革は再び盛り上がりを見せていく。17年ごろに制裁の痛みが広がるまで、北朝鮮経済は朴首相の指揮下で大復活を遂げたと考えられている。

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