食品スーパー業界では2019年に大型の合従連衡が頻発するかもしれない。
18年には、10月のわずか3日間に大手スーパーの提携・再編の発表が相次いだ。GMS(総合スーパー)最大手のイオンは10日、全国6エリアの食品スーパー14社をエリアごとに統合し、地域密着化を進めると宣言。翌11日には、ディスカウントストア大手のドンキホーテホールディングスが、GMSのユニーを19年1月に完全子会社化すると発表。12日には、イオンが中・四国を地盤とする大手スーパーであるフジとの資本提携を公表した。
一連の動きの背景には、食品を強化するコンビニやドラッグストアとの競争激化がある。中部地区で食品スーパーを展開するバローホールディングスの田代正美会長兼社長は、「食品スーパーはこれまでは商圏を小さくして、密度を高めていくことが求められてきた。だが、この小さな商圏はコンビニやドラッグストアに奪われてしまった。特に、地方の食品スーパーはその傾向が顕著だ」と吐露する。
勢いを増すドラッグストアなどと対峙するためには、経営戦略の練り直しが必要だ。その解を提携・再編による規模拡大に求める企業は少なくない。
北海道などでシェアトップ、アークスの横山清社長は「16年からM&A(企業の合併・買収)の相談が増えてきた。この2年ぐらいが勝負になるだろう」と語る。中四国・九州を地盤とするイズミの山西泰明社長も「今後もM&Aを積極化する。中四国、九州でよい案件があれば進めたい」と話す。

ヤオコー、ベルク好調 一方、いなげや苦戦
厳しい競争を勝ち抜くカギは規模を拡大することだけではない。
埼玉県を中心に展開するヤオコーは得意の総菜を強化し、今19年3月期は売上高に当たる営業収益4300億円(前期比3.6%増)、純利益111億円(同0.9%増)と、連続で最高益を更新する見込み。同じく埼玉県などで展開するベルクも店舗運営の標準化を徹底して差別化を図り、今19年2月期営業収益2205億円(前期比4.3%増)、純利益68.9億円(同0.5%増)と、こちらも連続最高益更新を計画する。
一方、東京・多摩が地盤のいなげやや、首都圏と近畿で集中展開するライフコーポレーションは、既存店売上高を思うように伸ばせないことに加え、人件費などのコスト増が圧迫し今期は営業減益の見込み。自社の魅力をいっそう高め地域需要に適切に対応できなければ、顧客の支持を集め続けるのは難しい。
需要予測や効果的販促のためのデジタル技術構築、また店舗運営の省人化、キャッシュレス化対応など業界が抱える課題は山積みだ。規模拡大を地域密着化や次世代運営とどのように結び付けるのか。戦略的思考に基づいた提携・再編が持続的成長のカギとなる。






















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