ニューヨークのダウ平均株価は12月に入り、3営業日連続で下落するなど、日本の株価も軟調に推移している。
株価下落の理由はいくつもある。中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)問題で、米中貿易摩擦が激化し、世界経済へ深刻な影響を与えることが懸念されている。欧州ではドイツのメルケル首相が党首を辞任し、フランスのマクロン大統領も大規模なデモに見舞われ、増税撤回に追い込まれた。英国のEU(欧州連合)離脱をめぐっては、メイ首相のEUとの合意案に国内の反対が多く、議会での決議が見送られた。
悪材料に事欠かないが、市場が不安定化している根本原因は、金融緩和によって支えられていた流動性相場が終わりを告げていることだ。
米国経済は2008年のリーマンショック以降の大規模な金融緩和策ですでに完全雇用を達成。トランプ政権の減税による景気の過熱を警戒し、17年12月以降、3カ月ごとに0.25%ずつ政策金利を引き上げ、9月には2.25%へ到達した。
その結果、18年には2月と10月に株式市場が急落。新興国からは資金が引き揚げられた。これが米国に還流して、足元の米国景気はまだ堅調に推移する。だが、9年半続いた米国の景気拡張も終焉が近いようだ。
それを象徴するのが金利の逆イールド現象だ。12月3日には米国債の2年、3年物と5年物の利回りが逆転し、市場の注目を集めた。金利は通常、より長期のほうが高くなるが、逆イールドとはそれが逆転してしまう現象を指す。より長期の金利が低くなるのは、先行きの景気が悪くなると市場が見通しているからだとされる。
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