食べられるのに食品が廃棄される「食品ロス」は、先進国に共通する社会的課題だ。企業にとってはムダな生産・流通活動をしていることになる。この問題に詳しい流通経済研究所の石川友博主任研究員に聞いた。
──食品ロスの現況について教えてください。
農林水産省によると、2015年度の食品ロスは約646万トンで、前年度より25万トン増えた。食品ロスの約半分は生産や流通の段階で、残りは家庭から出ている。生産や流通の段階での廃棄は、規格外、返品、売れ残りなどが主な理由だ。その削減には、農業生産者や食品メーカー、卸、小売りなどあらゆる業者の協力が不可欠だ。
食品ロスはその定義が一様でなく単純な比較が難しいが、1人当たりの発生量は日本が133キログラム、欧米では130キログラムから200キログラムの国が多い。国際的に見て、日本は特段多いわけではないが、より少ないのが望ましい。
──削減のための具体策は?
加工食品における「3分の1ルール」と呼ばれる商慣行の見直しを提言したい。このルールでは、メーカーや卸は、製造日から賞味期限までの期間のうち、最初の3分の1までに小売店に納品しなければならない。そして、次の3分の1以内に売れないと店から撤去される。
たとえば賞味期限が1年の商品は、製造日から4カ月を超えると店舗に納品できず、製造日から8カ月を過ぎると店舗で廃棄対象になる。1990年前後から始まった商慣行のようだ。
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