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日本ハムに募る市場の疑心 株up&down

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  • 中村 稔 東洋経済 編集委員
「シャウエッセン」はソーセージのトップブランド。だが加工品は価格競争が激しい

国内食肉業界の王者、日本ハムの株価低迷が長引いている。昨年6月の高値7290円(調整後株価)からの下落率は4割を超え、7月11日に過去4年来の安値を記録した。軟調ぶりは業界内でも際立つ。

きっかけは、前2018年3月期に業績の下方修正が相次いだことだった。同社は昨年11月、今年2月と営業利益予想を引き下げた。豪州牛肉生産事業の収益性悪化などで海外事業の赤字が拡大。ハム・ソーセージやピザなど国内の加工事業でも、工場の労務費や物流費がかさんだ。

結局、前期は8.5%の営業減益となった。純利益は過去最高だったが、それはプロ野球の大谷翔平選手の大リーグ移籍金約23億円を営業外収益に計上した一時要因による。

今19年3月期については営業利益500億円で前期比微増の会社計画だが、市場はもはや疑心暗鬼だ。豪州中心に海外事業の黒字復帰を見込むが、なお販売価格などにリスクが潜む。営業利益率が前期1.7%と低迷する加工事業も、熾烈な価格競争が続いており、計画どおりに収支改善できるか疑問視する向きが強い。

食肉事業が利益の9割超

日本ハムは業界他社と比べ、食肉事業(国内の生産・卸売り)の比重が大きい。前期は売上高で全体の5割強、営業利益では9割以上を占めた。その食肉事業は、どうしても市況に左右されやすい側面がある。

これまで高収益だった食肉事業は今期、約5%の営業減益を見込む。前期にかけ高値で推移した国内食肉相場が弱含むと想定するためだが、そこに新たな懸念材料が浮上した。米中貿易戦争の影響だ。

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