米国のメディア業界が揺れている。
ウォルト・ディズニーは2017年12月、21世紀フォックス傘下にある映画・テレビ関連事業の多くを524億ドル(約5.8兆円)で買収すると発表。だが今年6月13日、テレビ局NBCなどを傘下に持つメディア大手コムキャストが650億ドル(約7.1兆円)で参戦。6月20日、今度はディズニーが713億ドル(約7.8兆円)を再提示し、フォックスと合意した。
米動画配信大手ネットフリックスの台頭による競争激化で、「次世代メディアに求められるものが一変した」(米調査会社モフェットネサンソンのアナリスト、クレイグ・モフェット氏)。コンテンツ強化が必要なディズニーにとって、これは負けられない戦いだ。
自社制作の独自コンテンツを配信するネットフリックスの隆盛に、既存メディアは戦々恐々としている。同社は国内外で1億2500万人の有料会員を抱え、今年1~3月には前年同期比で50%増を記録した。
一方でケーブルテレビや衛星放送など、大手有料テレビは加入者数の減少が続く。米調査会社リヒトマン・リサーチ・グループによれば、17年の加入者は9215万人で前年比約150万人減。減少幅は年々広がっている。

伝統企業に迫る“破壊”
「既存のメディア業界は、より良質で多彩なコンテンツを増やす必要に迫られている」。そう指摘するのは、米ドレクセル大学テレビ経営大学院プログラムのアルバート・テデスコ教授だ。フォックスをめぐる買収合戦は、米メディアのエコシステムが「破壊の時代」に突入した表れだという。
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