国立大学や国立研究機関で働く非正規職員の多くが、今年3月末での雇い止めに直面している。
東北大学は3000人規模の非正規職員を3月末以降、順次雇い止めしていく方針を示している。
「研究室の予算管理から教授のスケジュール管理まで一手にこなしている」。非正規雇用の教授秘書として10年超働いている50代の女性は話す。研究室には留学生も多いため、多くの秘書が英語に堪能だ。日本語の書類作成などもアドバイスしている。「彼女たちがいなくなったら、研究、教育とも大混乱しかねない」。職員組合の幹部はそう懸念する。
2013年に施行された改正労働契約法で、今年4月以降、同じ職場で5年以上働く有期雇用の労働者は希望すれば無期雇用に転換されるようになる。そこで東北大は5年を超える契約更新ができないよう就業規則を変更。今年3月末には約1000人の非正規職員の期限が到来する。東北大は「希望する非正規職員全員の無期転換を行い、その人員を維持することは、大学の経営上困難」としている。
「4月以降はいなくなると周囲に伝えると、必ず『え、何で』と驚かれる。私が試験に落ちたからだと思うと研究室や所属長にも申し訳ない気持ちでいっぱいだ」。理化学研究所の研究室でアシスタントとして働く40代の女性は、声を詰まらせる。
女性は04年から理研で働き始め、研究員の外部資金申請の補助やセミナー開催の手続きなど研究室の事務全般を担ってきた。理研は東北大と同様に就業規則を変更し、アシスタントなど約1350人いる事務系の非正規職員の任期を上限5年とした。そのうえで無期雇用のアシスタントを公募したが、合格者は120人程度。不合格だった多数のアシスタントは3月末で雇い止めされる。
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