中央大学が、学長の選考で揺れている。教職員が投票する2017年10月の学長選挙では、前学長の福原紀彦・法務研究科教授が再選されたが、最終的に選任を決定する評議員会や理事会が否決した。
問題は12年に当時の久野修慈理事長(のちに解任)が主導した、附属中学の不正入学事件に端を発する。事件の発覚を受け、当時の学長だった福原氏は不正入学者の入学取り消しを指示。受験生側には非が認められなかったため、これが「やりすぎ」「人権侵害」などの批判を受け、兼任していた総長を辞任する事態に至った。「第三者委員会で、(福原氏は)コンプライアンスに難点ありと指摘された候補者だったので理事会は待ったをかけた」(大村雅彦・現理事長)という。
今年1月に再選挙を決定。「理事会としてはこの論点を表に出して再び教職員の判断をお願いすることになった。疑義を明確にしたうえでの民意ならば尊重される余地があると考えている」(大村理事長)という。4月22日に投票が行われる予定だが、今回の学長選によって結果的に半年間、混乱が続いてしまった。

学長選挙制度はなくならない
大学では学長を教職員の選挙で選ぶケースが少なくない。文部科学省が13年に行った調査によると、私立大学で学内選挙の結果に従って決定している大学は26%、選挙と理事会などの選考会議を経て決定する大学と合わせると37%に上る。特に大規模大学に多いという。
国立大学では半数以上が学内選挙を行っている。ただし法律では学長選考会議で選任することが定められているので、学内選挙の結果は参考としての位置づけだ。そのため学内選挙の1位候補者が学長に選ばれるとは限らない。学長選考会議には外部有識者を入れることが多い。
そもそも大学は学問の自由の観点から、大学自治の考えがベースになっている。特に私立大学の場合、資金の拠出は「寄付行為」にすぎず、株式会社と違い、大学を支配する株主はいない。だからこそ、学校関係者による投票が意思決定の重要な手段になる。「学長選挙や意向投票はまだまだ主流、なくなることはない」(リクルートマーケティングパートナーズ・進学総研の小林浩所長)。また、理事会にも教員が入るケースが多い。
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