今振り返っても産業再生機構のメンツはすごかった。
当時から著名な経営コンサルタントだったCOO(最高執行責任者)の冨山和彦君は、あれでさらに名を上げて、ビジネス界のスターになった。実際、すごく頭が切れたし、彼がいるといないとでは成果も違っていたと思う。さらに、大西正一郎君というピカピカの再生弁護士や、松岡真宏君という一流の証券アナリストも参画し、ダイエーなど大企業の再生に関与した。彼らも冨山君とほぼ同格の実力を発揮した。
そんなプロフェッショナルが大勢集って、公務員並みの給料で働いた。社長である私の給料は「事務次官並み」とされていたから、当然部下たちの給料はさらに下だ。冨山君などは冗談めかして「斉藤さんがそんなところで手を打つからわれわれも大変だ」って言っていたけどね(笑)。
もちろん、安月給をキャリアの一環と割り切ってとらえた人もいるだろうが、それ以上に私たちは日本のために働いている意識を共有していた。自らの知恵で目下の危機を乗り越えようという使命感があった。それが再生機構の成功につながった。政治家や官僚の指図すら、時として何するものぞと突っぱねる。そこは現在の産業革新機構と雰囲気が違っているところかもしれない。
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