2018年度の診療報酬改定は、医師の技術料や人件費に当たる「本体」部分を0.55%引き上げることで決着した。医薬品の公定価格である「薬価」は1.7%程度の引き下げで、全体の改定率はマイナス1%程度となる見通しだ。介護報酬は0.54%の引き上げとなった。
今回の診療報酬改定をめぐっては1990年代後半以降、一般の賃金や物価が下がる中で診療報酬本体の上昇が続いたことを財務省が指摘。国庫負担抑制のため、本体のマイナス改定に切り込む姿勢だった。
ただ、薬価の引き下げのメドが立ち社会保障費の抑制が見込めたため、本体はプラス改定で決着した。自民党の支持団体である日本医師会などに配慮したほか、安倍晋三政権が官製春闘で3%賃上げを目指していることも影響したようだ。
18年は、2年に1度の診療報酬改定と3年に1度の介護報酬改定が同時に実施される。医療界ではほかにも、国民健康保険の財政責任が市町村から都道府県に移管されたり、第7次医療計画のスタートによって地域の医療機関再編が本格化したりするなど、重要な改革が重なる。「惑星直列」の年といわれるゆえんだ。

全国各地で加速する医療提供体制改革
これらの改革の目標はただ一つ。団塊の世代のすべてが75歳以上の後期高齢者になる25年に向け、超高齢社会に対応した医療体制をいかに構築するかだ。
中でも18年に注目を集めるのは、全国各地で加速する医療機関の再編だろう。すでに全都道府県が「地域医療構想」を策定済み。レセプト(診療報酬明細書)の全国的なデータベースやDPC(診断群分類。病名と行われた医療行為との組み合わせによる分類)データを活用して医療圏ごとに25年の医療需要と病床の必要量を推計。病床機能報告制度に基づいて医療機関から申告された病床数と比較し、25年の医療需要に合った提供体制へと再編を促す。
この記事は有料会員限定です
残り 477文字
