仮想通貨の取引が拡大し、企業の新たな資金調達手段にも使われ始めた。金融庁は新たな動きにどう対応するのか。重要事項の企画立案を総括する総括審議官の佐々木清隆氏に聞いた。
ささき・きよたか●1961年生まれ。83年東京大学法学部卒業、旧大蔵省入省。証券取引等監視委員会事務局長を経て、2017年7月から現職。
──4月の改正資金決済法等の施行を受けて、金融庁は仮想通貨交換業者として登録された11社を9月末に公表しました。
登録に当たり、システム管理や利用者保護、マネーロンダリング対策の観点からさまざまな審査を行った。登録が決まって終わりではなく、各社の実効性を見ていく。
8月に弁護士や公認会計士、システムの専門家も入った総勢30名の仮想通貨モニタリングチームを設置した。市場実態の把握に加え、法律面や会計処理をどうするかなど、テーマは多岐にわたる。証券取引等監視委員会、財務局とも連携し全庁的に対応する。
──モニタリングで何が重要になりますか。
仮想通貨の世界は新しいだけでなく、8月に起きたビットコインの分裂など状況がどんどん変化する。従来のモニタリングとは違うスピード感と専門性が重要だ。何か問題が起きてから動くのではなく、プロアクティブな(先を見越した)対応をしていきたい。
ICOは新たな課題
──中国当局は仮想通貨で資金を調達するICO(イニシャル・コイン・オファリング)を9月に全面禁止しました。金融庁はどう考えていますか。
ICOはスキーム次第で、頭ごなしに禁止するつもりはない。日本のICOの実態を見て、それが資金決済法の対象になるのか、金融商品取引法の対象になるのか、それとも別の対応が必要になるのかも含めて考えていく。
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