非鉄金属大手の住友金属鉱山が材料事業で新たな勝負に出る。パナソニックが電気自動車(EV)向けリチウムイオン二次電池の生産を拡大するのに伴い、同社はニッケル酸リチウムの生産設備を大幅増強する。一方で、チリの銅鉱山は二度の減損を実施、鉱山開発では痛手も被った。資源(鉱山)、金属(製錬)、材料(電池材料)をどう育てるのか。中里佳明社長に聞いた。
──材料事業の中でも電池材料に対する積極投資が目立つ。
中期計画では資源、製錬、材料の三つのコアビジネスで成長戦略を描いている。金属価格がここ数年低迷している中で、どう成長を確保するか。いろいろ議論してきたが、材料事業を育てたいというのが大きな結論だ。
それを実行するために、一つの戦術として出てきたのが、電池材料だ。当社における電池材料の歴史は古い。これまでの技術を生かして出てきたのがEVのリチウムイオンバッテリー向け正極材料だ。当初想定した以上のスピードで市場が拡大している。
──電池材料における強みは?
トヨタ自動車のプリウス(ハイブリッド)向けには水酸化ニッケルも生産しているが、今、自動車メーカーなどの関心は材料をどう確保していくかということだ。
その中でコンフリクトメタル(紛争鉱物。紛争地域などで採掘され、人権侵害を行う組織の資金源となっているおそれがあり、使わない)の問題がある。採掘から製造まで品質が保証されないと、市場には受け入れられない。日本を代表する自動車メーカーや車載部品・電子部品メーカーが、鉱物から安心して使えることは大事なことだ。
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