目に見える世界は幻想か? 物理学の思考法
松原隆彦 著
物理学の入門書だが、難しい数式や図表をいっさい使わず、ひたすら平易な言葉だけで語り尽くしたところに本書の特徴がある。
物理学とは、この世界がどういう規則で動いているのかを見極める学問。複雑で予測が不可能に思える現象を、極限まで単純化した要素に分解し観察する。そこから、その現象の背後にある秩序を導き出す。この方法こそが、科学を発展させる原動力となってきたという。この点を理解するのが、物理学の醍醐味だと説く。
ブレークスルーはつねに、人間の思考を支配している常識を捨て去ることから始まる。ガリレオもニュートンもアインシュタインも、そこから始めたのだという。
裁判の非情と人情
原田國男 著
40年余り裁判官を務めた著者が、自身の裁判官人生と裁判にまつわる悲喜こもごもをつづった。
その大半が刑事裁判だったという著者。刑事裁判で判決を下すということは、その後の被告人の人生を決めることにも等しい。そのため、量刑を言い渡すまで、真剣に被告人の更生を考える。また、死刑判決や無罪判決を下すことにどれだけ勇気がいるかも告白している。「人が人を裁くことの難しさ」がひしひしと伝わる。
裁判員裁判の意義、どうすれば冤罪がなくなるのか、少年犯罪の厳罰化の是非なども語られている。大きな事件の公判前日には、藤沢周平の小説を読むと心が落ち着くというから、どこかほっとする。
楽しく学べる「知財」入門
稲穂健市 著
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