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政治・経済・投資 #10年変化

切り札は「技術」への執着 農業のパラダイム転換

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東京都心部から自動車で1時間半ほど。千葉県君津市の山間に、その農場はある。天井の高い大型のハウスでパプリカを生産するアニスファームだ。

下の写真はハウス内の様子。太陽熱と冷却ファンを組み合わせることで一定の温度に保たれた環境で、培養土を用いたパプリカの無農薬栽培を行っている。農薬散布、殺菌剤散布ともゼロ回の正真正銘の無農薬農法だ。フルーツのように甘い糖度8%以上のパプリカは、レストランなどの固定客がついており、人気は上々。最近では「水に沈む甘いトマト」の開発に成功。安全と味のよさで差別化を実現している。

無農薬へのこだわりはスタッフ全員が共有(後列左から2人目が純浦社長)

アニスの純浦誠社長はマイクロソフト日本法人勤務を経て、オープンインタフェースの社長に就任。PCに組み込む通信制御ソフトの開発と普及を進め、2001年9月に大証ヘラクレス市場への上場を果たす。ここまでは、まったく農業と縁がなかった。

ところが過労により体調を崩し、自宅療養を余儀なくされる。ここではまったのが植物の研究だ。「独学でバイオの勉強をし、有機栽培の面白さに目覚めた。酵母を工夫すると育ちがまったく変わる」(純浦社長)。これはいけると考え、03年にパプリカのハウス栽培に乗り出した。

温度制御、養液の注入などは、お手のもののITを駆使することでオートメーション化。製造業のノウハウを持ち込み、ハウスの中で土耕の有機栽培と同じ環境を再現している。今年暮れまでに約1億円を投入して新設する1000坪の大型ハウスでは、オートメーション化をさらに進め、4名でコントロールできるようになるという。収量を拡大させ人件費を抑えることができれば当然、利益率が上がるわけだ。

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