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会社員のためのパラレルキャリアの作り方 『最強の働き方』著者ムーギー・キムが指南

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そもそも、やりがいや報酬、働き方、人脈、社会貢献の仕方など、キャリアにまつわるさまざまな要素すべてを一つの仕事に求めることには無理がある。

私が勧めたいのは「パラレルキャリア」だ。これは本業に小遣い稼ぎの副業を組み合わせることとはわけが違う。本業と副業を組み合わせ、自己実現のポートフォリオを組み直すことだ。生活のため、楽しみのため、社会的意義のためなど、その実現の手段を分散させるのだ。

もちろん本業一本で自己実現できるならば幸せなことだ。そうした人に無理に勧めるつもりはない。しかし実際には、その可能性は低いだろう。この社会は子供にやりたい仕事を考えさせず、十分な選択肢を教えないのに、一つのことに集中せよと求める。私は「金融、メディア、人材のグローバル化」と関心事が複数あり、今それぞれの分野でビジネスを手掛けているが、やりたいことを全部やるという自己実現のあり方もあっていいと思う。

副業経験を通じてサンプル数を増やせ

では、どのように「仕事のポートフォリオ」を組めばよいか。自分にとって大切な軸の組み合わせで選ぶのがよい。私自身は、以下の軸を組み合わせて仕事を選んでいる。

一つ目は好きかどうか。つまりやっていて楽しいかという要素だ。以前、投資家のウォーレン・バフェットとビル・ゲイツとが米ワシントン大学で対談していたが、そのときバフェットは、「俺がやっているのは普通の人のIQ(知能指数)でもできること。それでも勝てるのは楽しんでやっているから」と言っていた。まさにそのとおりで、楽しんでいる人には誰も勝てない。何といっても1日24時間、そのことばかりを考えているのだから。

二つ目は得意かどうかだ。私の身近にお笑い好きのインド人がいて自分のコントをユーチューブに流しているが、いつも滑っている。いくら好きでも、得意でないことにのめり込むと周囲を不幸にする。これは仕事全般でもいえることだ。

三つ目は社会的ニーズや意義があるかどうか。「俺がやらねば誰がやる」という社会的ミッションを感じるかどうかだ。震災ボランティアに意義を見いだすなど、人によって使命感を感じる対象は異なるはずだ。

加えてその仕事が勉強になるかも重要だ。人によっては苦労せずに続けられることも大切だろう。

そもそも自分が何をやりたいかという難しい問いに答えを出すには、経験を通じてサンプル数を増やす必要がある。その意味では、本業だけではいくら転職してもサンプル数が三つ四つに限られる。だからこそ本業と副業を組み合わせ、サンプル数を増やすことも一案だ。

上記の中でどれに比重を置くかはライフステージによっても異なる。ぜひ、自分自身を自由に解放し、主体性を押し殺す「滅私奉公のキャリア」から脱してほしい。

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