【協賛】M&Aキャピタルパートナーズ
【後援】日本小売業協会

特別講演(大阪会場)
「次世代への創業マインドの継承」
~オムロンの企業理念経営から~
立石 文雄 氏
オムロン会長の立石文雄氏は、創業者で父の一真氏の創業マインドをベースにした基本理念「企業は社会の公器である」と「チャレンジ精神の発揮、ソーシャルニーズの創造、人間性の尊重」という経営理念などからなる「企業理念」を求心力の源泉とする経営について語った。立石氏は「現場社員、お客様に向けて、遠くまで理念を届けられない会社は方向性を失ってしまう」と理念共有の大切さを強調。チャレンジ精神発揮の取り組みを発表するコンテストTOGA(The OMRON Global Awards)を開催するなど、理念の浸透を図ってきた。また「これからの企業価値には、非財務指標、つまり見えない資産が非常に大事になる」と述べ、企業の持続性を支える理念の浸透、ガバナンス強化が企業価値向上の要因になるという考え方を示した。
特別講演(東京会場)
「多岐亡羊の時代」
~我等は今、何処にいるのか。~
横山 清 氏
北海道、東北地方でスーパー10社を統合し、ホームセンター3店舗を含む計315店舗を運営するアークスは、同じ大きさの会社が並ぶグループ経営「八ヶ岳連峰経営」を標榜し、売上高5000億円を視野に入れる流通グループへと規模を拡大してきた。社長の横山清氏は「生き残っていくためには、ある程度の規模が求められる。中堅中小が大手と互角に戦うには、力を合わせる必要がある」と、純粋持ち株会社によるM&Aや、業界団体の統合を推進してきた。M&Aを成功させるためには、「Merger and Acquisition(合併・吸収)ではなく、Mind and Agreement(心と意見の一致)と考え、同志としてやっていくことが大事」と強調。「次の目標は1兆円。さらに中央・西日本にも連合を展開して3兆円とする夢もある。枝道の多い時代だが、その分、チャンスも多いと思っている」と語った。
体験発表(大阪会場)
「譲渡決断の経緯 ~そして今、思うこと」
蔵方 肇 氏
総合ビルメンテナンス会社、クラカタ商事を経営していた蔵方肇氏が、M&Aキャピタルパートナーズ(MACP)に出会ったのは2年前。蔵方氏は「自分ではまだ元気なつもりだったが、70歳を過ぎた社長の年齢を不安視する向きも社内に出始めていたことから、会ってみようと思ったことがきっかけでした」と話す。大手企業に勤める息子に継いでもらうことも含めて検討したが、譲渡先として紹介された企業から、社名も、社員の待遇も変えず、今のまま引き継ぐという方針が示され、最大の関心事だった会社の仲間たちの処遇についての懸念が払拭されたことが決め手になった。蔵方氏は「私の場合、創業の経緯も、会社の基盤の獲得も、人との出会いでした。M&Aも、いい買い手企業との出会いが大事だと思います」と訴える。そして今も時折、会社に行き、生き生きと働く仲間たちの様子を見て「決断してよかった」と感じている。「M&Aに関する専門的な知識、情報を持つアドバイザーが誠実に対応してくれた」という信頼も1年半にわたる検討、交渉作業を支えた。同社を担当したMACPの池ヶ谷博章氏は「相手から高い評価を得るには、会社も従業員も元気なタイミングで決断することが大事です」とまとめた。
M&Aキャピタルパートナーズ 池ヶ谷博章氏
体験発表(東京会場)
「譲渡という選択 ~中小薬局存亡の処方箋」
田代 雅也 氏
高知県南国市で調剤薬局「リード薬局」を経営していた前代表の田代雅也氏は今年3月、会社を最大手の調剤薬局グループに譲渡した。薬剤師のおばと開局した2002年以来、業績は好調だったが、慢性的な薬剤師不足のため、70歳を過ぎたおばがフルタイムで働かなければならない状況に加え、「医療費増大で、国の引き締めが予想されるので、今後は、中小薬局が単独で生き残るのは厳しいと判断した」と、田代氏は話す。大手グループに入れば、スケールメリットで仕入れコストなどを削減、調剤過誤防止などのノウハウも導入できる。南海大地震が予想される中、設備更新リース契約で保証人のサインをした時に「東日本大震災の光景が頭をよぎり、破産のリスクを考えるようになった」ことも決断を後押しした。譲渡先からは、給与、労働条件の面で従業員に不利益な変更はしない約束を取り付けた。また、薬剤師を派遣してもらえたことで、従業員の連続休暇や、おばのリタイアの環境も整った。田代氏は「個人保証が外れ、よく眠れるようになった」と述べた。案件を担当したMACPの土屋淳氏は「縁とタイミングを逃さずに究極の経営判断をしていただけた」と、田代氏の決断力に敬意を表した。
M&Aキャピタルパートナーズ 土屋淳氏
講演・総括
「中堅・中小企業のための
M&A活用法/事業承継・M&A成功のポイント」
中村 悟 氏
国内企業の社長の4分の1以上は60歳以上で、後継ぎもいない。後を継げる息子がいない。経営環境を考えると個人保証を負わせてまで継がせたくない。幹部社員への承継も株式買い取りの資金調達や個人保証引き継ぎの点で難しい――。そんな悩みを抱える経営者に対し、MACPの中村悟氏は「大事に守ってきた事業をいかに次の世代に伝えるか、を決めることはオーナー社長様にしかできません。友好的M&Aはその有力な手段の一つ」と語る。買われた企業は永続性と発展性を確保し、従業員も雇用の安定を得られる。オーナーは創業利益と個人保証解除という安心を手にする。買い手側もシェア拡大、新分野進出を迅速に進めることができ、「全員が幸せになれるソリューション」と言えるのだ。スピーディーな交渉対応でつねに本気を示すことや、引き継ぎを含め2~3年の期間を見込む必要があるといった、注意点を指摘した。
同社は中小・中堅企業の事業承継型のM&Aに特化し、前期は過去最高の35件の成約を支援した。同社では着手金や企業価値算定の費用を取らず、独自の成功報酬型システムで手数料も抑えており、「気軽に相談いただきたい」と呼びかけた。
※M&Aキャピタルパートナーズ(6080)は、12月15日付で東証一部に市場変更しました。